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2010年7月14日 (水)

金沢の水飴(俵屋)にまつわる歴史伝承、水飴のじろあめ、粟あめ、おこしあめ、とは(2010.7.14)

  水飴(みずあめ)は、奈良時代、米を主な原料として、米や麦のもやし(米芽、麦芽)を加えて発酵(はっこう)させ作っていました。これは、固(かた)まる前の粘液状(ねんえきじょう)の飴のことで、淡黄色透明で、あまり粘りけの強くないのが良品であり、一方、品質の低いものは黒褐色を示すものでした。

あめの俵屋店舗外観

あめの俵屋(たわらや、1830年(天保元年)創業、小橋町、金沢、google画像)

(解説) 金沢の飴(あめ)の老舗(しにせ)、俵屋(たわらや、小橋町、金沢)は、江戸時代、加賀藩第13代前田斉泰(まえだなりやす、1811~1884)の頃、180年ほど前の1830年(天保元年)創業で、米屋であった俵屋太郎平衛(初代)が、昔、母乳がでないために餓死(がし)させた子を抱き、半狂乱になっている母親の姿を見て、母乳のかわりになる物がないかと考えた末、水あめ状の柔らかい水飴の「じろあめ」を作った、と伝えられています。現在でも、石川産の良質のお米と大麦を使い、創業時と同じ製法で作られています。(石川の米、コシヒカリほか、石川県ホームページ): http://www.pref.ishikawa.lg.jp/nousan/kome_jyoho/kome_pr/komepr_rice.html.)

Photo

じろあめうるち米水飴、俵屋、小橋町、金沢、google画像)

(解説) 水飴製法は、まず最初に、約一週間かけて発芽させた大麦(麦芽)を天日で乾燥し、大麦の芽と根を取り除いた実の部分をすりつぶして、大麦の実に含まれる糖化酵素(アミラーゼ)を作用しやすくします。次に、蒸し米にその1/5の重さのすりつぶした大麦の実を混ぜ、65℃の温度で6時間かき混ぜると、米のデンプンは糖化酵素(アミラーゼ)の働きによって、麦芽糖(ばくがとう)に変わり、甘くなります。この生成物から固形物をこし分けた糖液(とうえき)を煮つめると、トロッとして粘りのある液状の水飴ができ上がります。これを10日ほどねかして出荷します。

 水飴成分は、デンプンが麦芽酵素(アミラーゼ)により分解された、甘味のある麦芽糖ブドウ糖、甘味がない粘りのあるデキストリンなどです。

 俵屋の代表的な飴は、うるち米を使った粘度(ねんど)が高い茶色の水飴の「じろあめ」、もち米を使った粘度が低く扱いやすい明るい黄色の「粟あめ(あわあめ)」、固形状の堅(かた)い「おこしあめ」です。

 じろあめは、昔から赤ちゃんの哺育用(ほいくよう)、妊産婦、病人等の体力回復、また最近は健康増進の純粋な自然食として愛用されています。粟あめの使用法は、じろあめと同じです。また、おこしあめは、特に小魚、川魚の甘露煮や、てり焼きの「たれ」、野菜(大根、レンコン、なす、タケノコ、いもなど)の煮付けなど、料理の味付けに利用されています。

 また、夏期には、じろあめをお好みの甘さにお湯でとかし、飲む前に生姜(しょうが)しぼり汁を一、二滴落として冷蔵庫に入れると、冷やしあめとして、美味しく、いただけます。

 1964年(昭和39年)の夏に、京都の銀閣寺電停近くの歩道沿いのお店で、生姜の入った冷やしあめをはじめて飲んだ時、何とも言えないほど美味しかったことを覚えています。その頃は、そこの近く、下別当町(村井良治様方、北白川、左京区、京都)で下宿していました。(京都、銀閣寺キャンデー冷やしあめ(ひやしあめ):http://monthly.kyo2.jp/e1346.html.)

 一般に、は、米、トウモロコシ、アワなどの穀類を蒸した中に、糖化酵素(とうかこうそ、アミラーゼ)を含む麦芽(ばくが)を加え、またジャガイモやサツマイモには、(塩酸や硫酸など)を加え、デンプンを含む原料を分解糖化した甘味(かんみ)食品です。

 は砂糖と異なる風味があり、飴菓子としてのほか、ゴリ(鮴)、クルミ(胡桃)などの甘露煮、飴煮、佃煮など 料理の甘味料として、古くから広く使われています。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典。平凡社(1973); 石川化学教育研究会編: 科学風土記、加賀・能登のサイエンス、p.60~62.中村八平、俵屋の飴、裳華房(1997).

(参考資料)俵屋のあめ(ホームページ、小橋町、金沢): http://www.ame-tawaraya.co.jp/

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