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2010年8月 7日 (土)

花火にまつわる歴史伝承、花火の元祖、打上花火(割物花火、吊物花火)、花火大会(両国の川開)、とは(2010.8.7)

  夏の夜空に打ち上げられる花火は、別名、煙火、流星火、平安火などともいい、中国では隋代(581 ~ 618)の頃から、ヨーロッパでは13世紀末のフィレンチェで行われたのに始まると言われています。日本に伝わったのは、1543年(天文12年)8月25日、種子島への鉄砲伝来の頃で、江戸時代(1603~1868)に盛んとなりました。

 日本には、約400年前、櫟木民部大輔という人がインドネシアから輸入したものとも言われています。また、一説には、1613年(慶長18年)、伊毛達須という中国人が日本にわたり、はじめて花火を伝えたとも言われています。

 花火は、火薬に可燃剤、酸化剤、炎色剤、発光剤、発煙剤、火花剤、発音剤などを調合し、筒や玉に詰めたもので、鉄砲伝来の頃より製造が始まり、はじめは主として、戦場の狼煙(のろし)、または火炮(かほう)など兵器としてに用いられました。

 その後、世の中が泰平になるにつれ、娯楽用として用いられるようになり、児童の遊びには、まず線香花火が作られ、続いてねずみ花火などが生まれました。花火が最も発達したのは、江戸時代の中期の頃で、観賞用の花火が普及し、夏祭りなどで打ち上げられました。

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両国橋川開(りょうこくばしかわびらき)大花火之図(両国花火資料館提供、江戸、東京、google画像)

(解説) 1732年(京保17年)、旧5月28日、両国(江戸、東京)の花火大会と川開(かわびらき)は有名で、盛大なものでした。もと旧5月28日~8月28日が隅田川の夕涼みで、その初日の川開には、屋形船などがこぎ出され、玉屋(たまや)、鍵屋(かぎや)が大花火や仕掛花火を打ち上げました。鍵屋の初代は弥兵衛で、御兵御殿の狼煙方(のろしかた)の打ち上げをヒントに、おもちゃの花火を造りました。玉屋の方は、6代目鍵屋の番頭、清吉が別家して花火造りとなりました。

 夏の夜の納涼に打ち上げられる色とりどりの豪華な花火は、江戸庶民の人気を呼びました。近年は、7月の第3土曜日に行われていましたが、1962年(昭和37年)に交通事情の悪化により廃止となっています。 その後、1978年(昭和53年)7月20日、隅田川花火大会と呼び名をかえて復活し、現在に至っています。(隅田川花火大会(歴史): http://www.sumida-gg.or.jp/arekore/SUMIDA005/S005-07.htm.)

10号玉、割物(芯入り)の部入賞作品風にゆれる紫の花、第83回全国花火競技大会、2009年8月24日(月)、大曲、秋田、google画像)

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5号玉、割物(芯入り)、丸い花の中にもう一つの花が芯ととなって開く割物花入り)花火の断面図、google画像)

(解説) 花火の構成成分は、酸化剤(塩素酸カリウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸アンモニウムなど)、可然剤(木炭、イオウなど)、炎色剤、発光剤(マグネシウム粉、アルミニウム粉)、火花剤(鉄粉)、発煙剤、発音剤(鶏冠石(硫化ヒ素)、三硫化アンチモンなど)です。炎色剤としては、ストロンチウム塩(赤)、ナトリウム塩(黄)、バリウム塩(緑)、銅塩(青)などを使用します。また、発煙剤は、白煙(亜鉛末)、青煙(フタロシアニンブルー)、黄煙(鶏冠石),赤煙(ローダミンBコンク)などです。

 花火の構造や用途により、打上花火、仕掛花火、玩具(がんぐ)花火(吹出し、線香花火、ねずみ花火、かんしゃく玉など)に大別されます。かんしゃく玉は、火薬を金剛砂に混ぜ、紙に包んだ小さな玉にした玩具で、投げつけると音を立てて爆発します。

 打上花火は、打上筒により発射され上空で点火するもので、菊花などの円形の模様を表わす単発の割物(わりもの)と、ふたつに割れて発光剤、発煙剤などをパラシュートでつり下げたりするポカ玉の吊物(つりもの)に分けられます。(いろいろな花火(割物、吊物ほか): http://www.sumida-gg.or.jp/arekore/SUMIDA005/S005-08.htm. 花火カタログ(割物ほか): http://japan-fireworks.com/catalog/catalog.html.)

 日本では、ふつう球形の紙製の殻で包みます。仕掛花火には、炎色剤を紙管に詰めたものを並べておき、一瞬のうちに点火して、図形や文字を表わす枠(わく)仕掛、火の粉を高所から降らせる滝仕掛、次々に星を打ち出す乱玉など各種のものがあります。

(参考文献) 下中邦彦編:小百科事典、平凡社(1973); 樋口清之(監修): 生活歳時記、p.451,花火の元祖、三宝出版(1994).

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