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2011年1月24日 (月)

ライチョウ(雷鳥)、立山(富山)のライチョウ生息数は日本一(留鳥)、白山の雷鳥、氷河期の生き残り(遺存種)、雷鳥の名の由来、霊山の神の使い(霊鳥)、とは(2011.1.24)

   ライチョウ(雷鳥)は、世界の極北部に広く分布し、日本が繁殖地の南限となっています。本州中部の高山地帯、日本アルプスに留鳥(りゅうちょう)として、特に立山(富山)には日本で一番多く生息しているという。ライチョウは、氷河時代の生残り(遺存種)で、高山植物の実や葉、昆虫などを食べ、特別記念物となっています。なお、北半球北部には18種のライチョウが分布していますが、日本にはライチョウ(雷鳥、本州)とエゾライチョウ(蝦夷雷鳥、北海道)の2種が生息しています。

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ライチョウ(雷鳥、初冬の立山(富山)のハイマツの影でたたずむライチョウ、google画像、So-net ブログ、みねさん備忘録) 雷鳥(四季の紹介、立山の自然保護と環境保全、立山アルペンルート、富山): http://www.alpen-route.com/point/season/season06.html

(解説) 富山県では、1961年(昭和36年)11月3日、ライチョウ(雷鳥)県鳥と制定しました。その他、長野県、岐阜県もライチョウを県鳥と指定しています。ライチョウのメス、オスともに冬羽では全体的に純白ですが、オスの夏羽は全体に黒く目の上が赤く、メスは茶褐色となります。立山のライチョウ(富山県立山センター、立山町、富山):http://www.pref.toyama.jp/branches/1732/raityou.htm 

○ ライチョウの生息地域

 現在、ライチョウ(雷鳥)の生息が確認されている地域は、富山県、岐阜県、長野県、新潟県、静岡県、山梨県などという。日本には推定数3000羽程しか生息しておらず、その生息域も中部山岳の高山地帯という限られた地域で、留鳥(りゅうちょう)と呼ばれています。富山県には、全体の3分の1にあたる約1300羽が生息し、なかでも立山は、日本の中で最もライチョウの生息数が多いところとして知られています。ライチョウ氷河期の生き残りである遺存種、留鳥で、ハイマツと共に氷河の後退に伴い高地に取り残されたと考えられています。

 富士山(静岡、山梨)には1960年(昭和35年)8月21日、北アルプスの白馬岳から7羽のライチョウが富士宮口5合目に移植されました。 一時は繁殖が続いたが、1968年(昭和43年)を最後に目撃情報が途絶え、絶滅したという。 

 石川、福井、岐阜3県にまたがる白山(2702m)において、2009年(平成21年)5月26日、この地域では昭和初期に絶滅したとされる国の天然記念物ライチョウ(雷鳥)メス1羽約70年ぶりに発見されました。

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ライチョウ(雷鳥、白山(石川)で70年ぶりに確認、2009年(平成21年)6月2日、石川県白山自然保護センター上馬康生氏撮影、冬の羽毛から夏の羽毛に生え替わったばかりのメス(雌)の成鳥、 2009年(平成21年)6月6日(土)、北陸中日新聞(朝刊)より) このライチョウは、羽根DNA分析で、富山、岐阜にまたがる北アルプスや南に続く乗鞍岳、御嶽山などに生息するグループと一致していました。 (2010年(平成22年)11月14日(日)、北陸中日新聞(朝刊)より)

(解説) 白山(石川、2702m)において、2009年(平成21年)5月26日、70年ぶりに発見されたライチョウ(雷鳥)は、最初は北アルプスの生息地から飛来したのではないかと考えられていました。が、その後、1955年、1958年の撮影写真、2008年の目撃情報から、2010年(平成22年)11月13日(土)、しいのき迎賓館(金沢市)での第11回ライチョウ会議で、石川県白山自然保護センターの上馬康生次長は、白山のライチョウは1950年代後半からほそぼそと生息していた可能性が高いと報告しました。

○ ライチョウの名(雷鳥)の由来、霊山の神の使い(霊鳥)として崇拝

 ライチョウ(雷鳥)の字が冠せられて理由は定かではありませんが、夕立で雷が鳴った時など、天候が悪くなった時に姿を現すためであるという説が一般的です。一般に、ライチョウは、昼間は主としてハイマツやぶに潜(ひそ)み、朝、夕、あるいは霧の深い時などに草原に出ます。それは、天候のよい時は、ワシやタカに襲われる危険が多いからです。ということで、ライチョウが出ると雷が鳴ることがある、などの言い伝えがあります。

 また、昔、ライチョウ(雷鳥)霊山に住む神の使いとして崇拝されていました。江戸時代、1643年(寛永20年)に建造された尾崎神社(金沢)の本殿の蛙股(かえるまた)には、火難、雷難除けのお守りとして、雷鳥の姿が描かれています。また、白山山麓の石徹白文書(いしとしろぶんしょ)には、医者の見放した病人が雷鳥の羽のまじないで治り、雷鳥の羽を家に安置すると雷難を逃れる旨が記述されています。

 近縁エゾライチョウ(蝦夷雷鳥、北海道)は、翼長が16.5cm、欧亜大陸中部に分布し、日本では北海道の林にのみ生息しています。そして、冬も白くならないようです。

 は、1984年(昭和59年)8月18日~19日、家内とマイカーで日本アルプス地方、平湯、上高地、乗鞍岳を訪れた時、乗鞍岳で、はじめは分かりにくかったのですが、夏の保護色の雷鳥の姿をハイマツの影で見つけ、しばらく追い求めたことがあります。 乗鞍岳の雷鳥(YouTube、2009年10月11日、google画像): http://il.youtube.com/watch?v=DlR6oKCBzEw&feature=related

 ところで、JR北陸本線には、特急の雷鳥、また超特急のスーパー雷鳥(のちサンダーバード、英語名thunder bird)が富山と大阪の間で走っています。が、2010年(平成22年)12月17日、JR西日本金沢支社は、車両老朽化のため来春のダイヤ改正で、雷鳥は新型車輛化されたサンダーバードに一本化すると発表しました。ということで、1964年(昭和39年)に登場した雷鳥という半世紀近い歴史を持つ列車名が消えることになり、時代の流れを痛感しました。

(参考文献)下中邦彦編: 小百科事典、平凡社(1973); 新村出: 広辞苑、岩波書店(1991); 石川化学教育研究会編: 科学風土記ー加賀・能登のサイエンス-、p.132~133、三宅幹夫、雷鳥、裳華房(1997).

(参考資料) ライチョウ(雷鳥、google画像検索): http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&q=%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=e7EMTc2OO8W5cfbejL0K&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=2&ved=0CDsQ.sAQwAQ&biw=1004&bih=581

エゾライチョウ(蝦夷雷鳥、google画像検索): http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&q=%E3%82%A8%E3%82%BE%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=CaoOTYfeFsWycLWCwY8K&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=2&ved=0CDUQsAQwAQ&biw=1004&bih=581

(追加説明) ○ 雷鳥(らいちょう、別称雷の鳥、らいのとり、霊の鳥とも)は、学名は Lagopus mutus、全長約37cm(翼長が18cm)、キジ目、ライチョウ科の鳥です。夏羽褐色、詳しくは、背面と喉(のど)、胸は黒く、黄褐色、暗褐色、白などの斑(はん)が多い。風切羽、腹面は白く、尾羽は大体黒色で、眼の上部に朱色の肉冠があります。冬羽全体が純白で、尾羽の外側と雄の眼先は黒い。脚は趾(あと)まで羽毛を被っています。

 ユーラシア大陸北部と北米大陸北部に分布し、日本では本州中部の高山地帯のみに生息するが、分布は局地的で、環境省のレッドデータブックでは絶滅となっています。氷河期の生き残りである遺存種で、氷河の後退に伴い高地に取り残されたと考えられています。富山、岐阜、長野各県の県鳥に指定されています。

○ ライチョウ(雷鳥)の名の由来(語源由来事典): http://gogen-allguide.com/ra/raityou.html

(追加説明、話題)

〇 雷鳥の保護増殖事業 石川動物園で始まる!

 国の特別天然記念物、絶滅危惧種のニホンライチョウの保護増殖事業が、いしかわ動物園(石川県能美市)でも始まる。6月22日に東京・上野動物園から受精卵2個を受け取り、順調なら6月27日ごろには、人工ふ化する見込み。ひなは非公開の専用ケージで育て、飼育技術の確立を目指す。

 環境省などによると、飼育は、上野や富山市ファミリーパーク、長野県の大町山岳博物館に次いで四施設目。2017年度から始めた各地の人工繁殖が順調で、上野で想定していた6~8羽のひなを超える可能性があり、いしかわ動物園の分散が決まった。

 同園は2010年11月から近縁亜種のスパールバルライチョウの飼育を始め、自然繁殖に成功、飼育環境も整っている。これは、ライチョウの感染症リスクもあり、新たな分散先を見つける必要がある、との認識で一致していた。(北陸中日新聞(福岡博行): ライチョウ飼育 石川でも、きょう受精卵2個受け入れ、人工繁殖、国内4施設目、2017年(平成29年)6月22日(木)より)

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