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2011年4月 1日 (金)

出雲(いずも、神話の国、島根)にまつわる歴史伝承、出雲大社(大国主命、国譲り)、因幡の白兎(大国様の言うとおり)、玉造温泉(神の湯)と勾玉(まがたま)、地震と火山帯、とは(2011.4.1)

  古来、出雲(いずも、島根県の東部)は、神話の国、奈良時代、713年(和銅6年)、出雲風土記によれば、八束水臣津野命(やつかみずおみつのみこと)が、八雲立つ(やくもたつ)と言われたので、八雲立つ出雲という。712年(和銅5年)、古事記には、地の神、須佐之男命(すさのうのみこと)の歌として、「八雲立つ 出雲八垣つまごみに 八重垣つくるその八重垣を」があります。 

 出雲大社(島根)には、地の神(国つ神系)、天の岩屋戸の事件を起こし天の世界(高天原)から追放された須佐之男命(すさのおのみこと)の、地の神、大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られています。天の女神(天つ神系)、天照大神(あまてらすおおみかみ)とその、地の神(国つ神系)、須佐之男命(すさのおのみこと)の両親は、天の神、伊弉冉尊(いざなみのみこと、女神)と伊弉諾尊(いざなぎのみこと、男神)です。

 ○ 出雲大社(いずもたいしゃ、大国主神、天照大神への国譲り、島根)

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出雲大社(いずもたいしゃ、拝殿(御仮殿)、平成大遷宮、2008年(平成20年)4月、仮殿遷座祭、2013年(平成25年)5月、本殿遷座祭、島根、google画像)

(解説) 出雲大社(いずもたいしゃ、いずもおおやしろとも)は、島根県簸川郡(ひかわぐん)大社町杵築(きづき)東に鎮座する旧官幣大社で、地の神、大国主命を祀っています。大国主神の国譲りを喜んだ天の神、天照大神(伊勢神宮)が、その望みをいれて壮大な社殿を建て、天穂日命(あめのほひのみこと)を仕えさせたという。社殿は大社造(たいしゃづくり)と称し、日本最古の神社建築の様式です。延喜式内の名神大社、出雲国の一宮、全国出雲神社(1171社)の総本社で、縁結び、開運(福)、農耕の神として信仰されています。出雲大社ご案内(出雲大社社務所、島根): http://www.izumooyashiro.or.jp/guide.html

 古事記日本書紀記紀とも)は、681年(天武10年)、飛鳥時代、第40代天武天皇(631?~686)が編纂を命じた、現存する日本最古の歴史書です。記紀には、天上の高天原(たかまがはら)から地上に降臨(こうりん)し、天皇家の先祖となる天つ神(あまつかみ)、天照大神(あまてらすおおみかみ)が、国つ神(くにつかみ)、大国主神(おおくにぬしのかみ)から地上の支配権を譲られた話をはじめ、天皇家を中心とする日本統一の由来が書かれています。神社の多くは、記紀に登場する神々を祀っています。

○ 因幡(いなば)の白兎(しろうさぎ、素兎とも、大国主命の救助、鳥取)

 出雲神話の一つで、古事記には、淤岐島(おきのしま)から因幡国(いなばのくに、鳥取県の東部)に渡るため、白兎(しろうさぎ)が海の上に並んだ鰐鮫(わにざめ)の背を欺(あざむ)き渡ったが、最後に鰐鮫に皮を剥ぎ取られ、八十神(やそがみ)の教えに従って潮に浴したためにかえって痛み、苦しんでいるのを大国主命(おおくにぬしのみこと)が救ってやりました。その結果、兎(うさぎ)の予言通り、大国主命は兄弟の八十神(やそがみ)たちをさしおいて、八十比売(やがみひめ)をめとったという。山陰本線白兎駅(鳥取県)の近くに白兎神社があります。 白兎海岸(神話の神々に出会う旅、小林晴明、宮崎みどり、島取): http://www5c.biglobe.ne.jp/~izanami/coramu1/inaba.html

 唱歌大黒様  作詞:石原和三郎、 作曲:田村虎蔵
 1.大きな袋を肩にかけ 大黒様(だいこくさま)が来かかると
   ここに因幡の白兎(しろうさぎ) 皮をむかれて赤はだか

 2.大黒様はあわれがり きれいな水に身を洗い
   蒲(がま)の穂綿にくるまれと よくよく教えてやりました

 3.大黒様の言うとおり きれいな水に身を洗い
   蒲(がま)の穂綿にくるまれば 兎は元の白兎

 4.大黒様はだれだろう 大国主(おおくにぬし)のみこととて
   国をひらきて世の人を たすけなされた神様よ

○ 玉造温泉(たまつくりおんせん、神の湯、島根)と勾玉(まがたま)

 玉造温泉(たまつくりおんせん、神の湯)は、島根県の北東部、八束(やつか)郡玉湯(たまゆ)町玉造、宍道湖(しんじこ)南岸に湧く(50~72℃)、ナトリウム・カルシウム・硫酸塩・塩化物泉(含食塩石膏ボウ硝塩泉?)です。古来、奈良時代から知られ、療養客出雲大社参拝客宿泊が多いという。 玉造温泉(公式ホームページ、玉造温泉旅館協同組合); http://www2.crosstalk.or.jp/onsen/onsen/index.html

 玉造温泉周辺では、勾玉(まがたま)など玉類を産しました。華仙山(かせんざん)はメノウ(瑪瑙、主成分は膠状ケイ酸、石英など)産地、特産に布志名(ふじな)焼があります。出雲玉作跡(史跡公園)があり、玉作湯神社は多数の玉出土品を蔵しています。勾玉(まがたま、曲玉、まがりたま、とも)は、古代、古墳時代、装身具の一つで、副葬品にも供せられました。

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日本列島の火山帯とプレート(地震と火山帯が横たわる日本列島、google画像)

(解説) 日本の温泉(25℃以上、または溶存物質総量が1kg中に1000mg(1g)以上含有するもの)は、火山帯の地域に多く分布しています。日本列島の火山帯は、主として、活火山、休火山、及び比較的新しい死火山などが分布する帯状の地域です。東日本火山帯と西日本火山帯とに二大別され、さらに細分して那須火山帯、冨士火山帯、白山火山帯などと呼んでいます。 玉造温泉(たまつくりおんせん、島根)と近くの皆生温泉(かいけおんせん、鳥取)は、白山火山帯(狭義の大山火山帯)に属する温泉と思われます。

○ 白山火山帯(大山火山帯とも)、白山山麓の温泉と噴泉塔(中宮温泉、岩間温泉、岩間噴泉塔、白山温泉など)、とは(2014.1.14): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-5160.html 

 私は、1972年(昭和47年)6月12日、家内(尊子)と出雲大社を参拝、日御碕の灯台とウミネコを眺め、玉造温泉へと旅したことがあります。神の国、壮大な出雲大社、ウミネコの声、玉造温泉のお土産店で見た天然メノウ碁石など強く印象に残っています。

(参考文献) 吉崎正松: 都道府県名と国名の起源、古今書院(1972); 下中邦彦編: 小百科事典、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑、岩波書店(1991); 北陸中日新聞東京本社サンデー版編集部(石川徹也担当): 日本の神々、2005年(平成17年)2月13日(日)、朝刊より.

(参考資料) 天然メノウ碁石(google画像): http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&q=%E3%83%A1%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%80%80%E7%A2%81%E7%9F%B3&um=1&ie=UTF-8&source=og&sa=N&tab=wi&biw=1004&bih=606

(追加説明) ○ 日本神話で、伊弉諾尊(いざなぎのみこと、男神)は、天上の国、高天原(たかまのはら、たかまがはらとも)にいる天つ神(あまつかみ)の命を受け伊弉冉尊(いざなみのみこと、女神)と共に初めてわが国土や神を生み、山海・草木をつかさどりました。伊弉冉尊(いざなみのみこと、女神)は、火の神を生んだために死に、夫神と別れて黄泉国(よみのくに、冥土、めいど)に住むようになりました。

 その子供、素戔嗚尊(すさのおのみこと、男神)は、天照大神(あまてらすおおみかみ、女神、伊勢神宮)の弟ですが、凶暴で、天の岩屋戸の事件を起こし、高天原(たかまのはら)から追放され、出雲国(島根)で八岐大蛇(やまたのおろち)を斬って天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を得、天照大神に献じました。また、新羅(しらぎ)に渡って、船材の樹木を持ち帰り、植林の道を教えたという。 

 出雲国の主神、大国主命(おおくにぬしのみこと)は、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の子とも六世の孫ともいう。少彦名神(すくなびこなのかみ)と協力して天下を経営し、禁厭(まじない)・医薬などの道を教え、国土を天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に譲って杵築(きずき)の地に隠退し、現在、出雲大社に祀っています。(広辞苑より) 天孫降臨(てんそんこうりん、神々の降臨):http://inoues.net/mystery/gods.html

○ 日本神話天の岩屋戸事件(あまのいわやとじけん)は、天照大神(あまてらすおおみかみ)が、素戔嗚尊(すさのおのみこと)の暴状を怒り天の岩戸に籠もったため、天地が常闇(とこやみ)となりました。群神が相談して、種々のものを飾り、天児屋根命(あまのこやねのみこと)が祝詞を奏し、天鈿女命(あまのうずめのみこと)が舞ったところ、大神が出てきて、世が再び明るくなりました。北半休で冬至に太陽の力が弱まり復活する型の神話です。(広辞苑より) 

 旧暦10月を、神無月(かんなづき、かみなづきとも)という。この名の由来については、最も一般的な解釈は、全国の神さまが出雲に集まって地方にいなくなるからという。なぜ10月に集まるかというと、10月26日が伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の命日で、神様がこぞって酒造りをするという(地方によっては、縁結びの相談だというところもある)。地方出発は9月30日で帰京が10月30日と、細かい日程まで分かっている地方も多い。おかげで、出雲地方だけは、この月を神有月(かみありつき)といっています。(生活歳時記より)

○ 皆生温泉(かいけおんせん)は、1900年(明治33年)に発見された鳥取県の西部、米子市北部、弓ヶ浜の美保湾岸に湧く(80~90℃)、塩化土類、硫酸塩を含む食塩泉です。砂丘に森林が続き、隠岐や大山(だいせん)を遠望できます。

○ 日御碕(ひのみさき)は、島根半島の北西端、島根県簸川(ひかわ)郡にある岬です。高さ44mの灯台があります。付近の経島(ふみしま)は、ウミネコ(天然記念物)の繁殖地で、天然記念物に指定されています。

○ 遺跡に見る「神(カミ)と国家」については 人々は古代から、心の「よりどころ」を求めています。病気や不作など、心配ごとは絶えず、天変地変や外敵の脅威も逃れたい。だから人知を越えたものを創案し、神(カミ)と呼びました。その神(カミ)が「古代国家の成立に関係している」という学説が広瀬和雄教授(歴史民族博物館)より提唱されました。

 「自然神の神(カミ)は弥生時代に豊作を保障するものとして登場し、やがて亡き首長(王)が神(カミ)とされるようになった。その神(カミ)の座所として、前方後円墳前方後方墳がつくられるようになった」と、近著「カミ観念と古代国家」(角川学芸出版)で述べています。 

 前方後円墳の後円部は、方形と円形の二つの区画から成っています。古来、中国では、大地は人の住む世界を方形で表します。「亡き首長が眠っているのがその方形の区画の部分で、前首長が神(カミ)になった空間である円形で、ここで神(カミ)に昇華した」とみています。 そして、軍事、外交とイデオロギー的一体性で保たれ、大和政権が運営した首長層の利益共同体を「前方後円墳国家」と呼ぶ。こうした体制は3世紀には整ったとみています。(2011年(平成23年)1月23日(日)、朝日新聞、朝刊より) 

○ 日本の神々の中で、民族の神自然崇拝と祖先崇拝)については、古来、火山噴火や地震・津波などの自然災害の多い日本列島に住む人々は、山や海、川から恵みを得て生活していく中で、自然を畏怖し、自然そのものを「」として崇拝していました。やがて、田畑の開墾(かいこん)が広がると、祖先霊(氏神産土神、鎮守神とも)を「山の神」と考えました。春には「田の神」として里に降りて作物の豊作をもたらし、収穫後の秋には山に戻ると信じるところも多くなりました。「道祖神(どうそじん)」は、集落の外部から侵入してくる疫病(えきびょう)や災害などをもたらす悪霊などを防ぐために村境などに祀られます。「海の神」は、海洋を支配する神で、海上交通の守護神となっています。 (2005年(平成17年)2月13日(日)、北陸中日新聞、朝刊より)

○ 日本国家は、外国からの渡来の弥生人(朝鮮からの渡来人など)が、日本の土着の縄文人(土着倭人、アイヌ人など)を征服してつくった国家という。この建国の経過の事情が国譲りの神話などの形で語られているのではなかろうか? 砂鉄の産地としての出雲: http://homepage2.nifty.com/kodaijin-tamat/index.files/satetunomichi.htm

 ところで、弥生時代前期は、刃物として石器が使われ、中期になると朝鮮半島(百済、くだら)から鉄がもたらされ、鉄器の生産が始まりました。後期には鉄器が全国的に普及し、石器のほとんどが姿を消しています。鉄器は工具から農具という展開を見せ、農耕に飛躍的な発展をもたらす一方、武器としても用いられました。 

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