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2011年5月18日 (水)

上の清水(かみのしょうず、粟崎、金沢)にまつわる歴史伝承、加賀藩主の飲用に供された名水、金沢市の地下水と地盤沈下、とは(2011.5.18)

金沢地形は、南東に台地、丘陵、山地、北西に平野、海岸沿いの砂丘からなっています。金沢市街を通り抜け日本海に流下する浅野川犀川は、古くはひとつの大きな川であったという。その堆積土砂が小立野台地をつくり、地下水に恵まれた肥沃な金沢平野を育てました。 

 江戸時代、加賀藩主の飲用に供されたとの言い伝えのある名水、上の清水(かみのしょうず)が今も、内灘の砂丘の近く、粟崎(あわがさき、金沢)に湧いています。 そこで、久しぶりに、わが家(桜田、金沢)から片道7.6km、マイカー(ファミリア1500CC)でそこを訪ね、デジカメ写真を撮ってきました。

○ 上の清水(粟崎、金沢)

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上の清水(かみのしょうず、加賀藩主の飲料として供されたとの言い伝えがある、 2011年(平成23年)5月18日撮影、粟崎金沢

(解説) 立て札 昔からこの地域に湧水として広く利用され、又藩主の飲料として供された。 この様な清水が数か所あったが、現在はここ一つだけとなった。(粟崎公民館) わき水は、住宅後方5mの庭にある掘り井戸の集水枡(しゅうすいます)の水(砂丘からの湧き水!)を貯留槽までパイプで引き、近くの側溝に放流しています。 近所の人の話によると、地元では今もこの水を飲料水として利用しているそうです。

 上の清水水質(2005年11月、成分イオン量)は、水温17.0℃、pH6.8、カルシウムイオン3.7ppm、マグネシウムイオン8.6ppm、ナトリウムイオン21.9ppm、カリウムイオン6.2ppm、重炭酸イオン50ppm、塩化物イオン18ppm、硫酸イオン19ppmなどの成分を含む名水でした。ppmは百万分率(100万の中の1の割合)にあたる量です。

 上の清水水質(2005年11月、ヘキサダイヤグラム解析図)は、金城霊沢(兼六園)とも似た図形を示し、淡水性の滞留時間の長い被圧地下水に分類されるナトリウムイオンー重炭酸イオン型とよく似ていました。 が、カルシウムよりマグネシウムの量が多く、またナトリウム及び塩化物イオンの量からも、日本海に近いので、地下水に海水の影響を少し受けていると考えられました。

○ 金沢市の地下水と地盤沈下(北陸自動車道より海側)

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金沢市の地盤沈下の状況(1974年(昭和49年)~2005年(平成17年)まで、31年間の地盤沈下、環境保全課、金沢) 

(解説) 金沢市の地盤沈下は、北陸自動車道より海側の粘土層の厚い地域で進行しており、日本海の内灘からほど遠くない、上の清水の湧いている河北潟に通ずる大野川の西、日本海寄りで近岡町真向かいの粟崎のほか、港、向粟崎、普正寺町、下安原などの地域で18.1~37.3cm沈下、特に大野川の東、金沢市街寄りの近岡町地域で著しく、1974年(昭和49年)~2005年(平成17年)までの31年間に43.5cm沈下しているという。地盤は、年間1~2mm程度は自然に圧密すると言われていますので、自然沈下の範囲を大きく超えているので問題となり、この主要原因は、「冬消雪用に大量の地下水を短時間に集中して揚水すること」が分かりました。

地盤沈下対策(環境局 環境指導課、金沢市):http://www4.city.kanazawa.lg.jp/25040/hozen/

 私は、金沢市の冬場の消雪用の地下水(水温13℃)の利用による地盤沈下を防ぐため、2007年(平成19年)9月、金沢市環境審議会委員として、消雪用井戸の新設を原則禁止する地下水保全施策を答申したことがあります。金沢市の地下水保全条例は、2009年(平成21年)4月1日、施行されました。 金沢市の消雪(地下水を大量使用し地盤沈下、北国新聞):http://www.hokkoku.co.jp/subpage/E20091118001.htm

(参考文献) 金沢市環境保全課編: 金沢のわき水、調査期間、1995年(平成7年)4月~12月; 岩浅真利子: 兼六園にある金城霊沢の水質と水源について(年末報告)、金沢大学理学部化学科分析化学研究室(2005); 北山敏江: 金沢のわき水について、2006年(平成18年)度 石川県民大学校大学院、「石川の博士」養成講座、専修コース(自然)、論文、p.60~63.

(参考資料)  ○ 兼六園の中の名水、金城霊沢と金沢神社の手水舎の水、金沢市内の湧水の水質(ヘキサダイヤグラム)、とは(2009.6.7): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-b450.html

用語解説、各種イオン、ヘキサダイアグラム解析含む): http://unit.aist.go.jp/georesenv/gwrg/glossary.html. 

○ 金城霊沢の水(兼六園)

(追加説明) ○ 金城霊沢水質(2005年11月、成分イオン量)は、、水温14.5℃、pH6.1、カルシウムイオン6.6ppm、マグネシウムイオン5.4ppm、ナトリウムイオン20.4ppm、カリウムイオン6.6ppm、重炭酸イオン55ppm、塩化物イオン11ppm、硫酸イオン20ppmなどの成分を含む名水でした。ppmは百万分率(100万の中の1の割合)にあたる量です。

 金城霊沢水質(2005年11月、ヘキサダイヤグラム解析図)は、各種イオンの溶存量の少ない犀川や浅野川と異なるもので、淡水性の滞留時間の長い被圧地下水に分類されるナトリウムイオンー重炭酸イオン型とよく似ていました。

○ 金沢神社手水舎水質(2005年11月、成分イオン量)は、、水温15.2℃、pH5. 7、カルシウムイオン5.4ppm、マグネシウムイオン3.5ppm、ナトリウムイオン20.8ppm、カリウムイオン8.3ppm、重炭酸イオン40ppm、塩化物イオン14ppm、硫酸イオン25ppmなどの成分を含む名水でした。ppmは百万分率(100万の中の1の割合)にあたる量です。

 金沢神社手水舎水質(2005年11月、ヘキサダイヤグラム解析図)は、金城霊沢と非常によく似ていて、水源が同じであることが確認できました。

○ 卯辰山花菖蒲園の湧き水水質(2005年9月、成分イオン量)は、水温16.0℃、pH6. 7、カルシウムイオン6.6ppm、マグネシウムイオン2.4ppm、ナトリウムイオン18.2ppm、カリウムイオン3.6ppm、重炭酸イオン59ppm、塩化物イオン21ppm、硫酸イオン20ppmなどの成分を含む名水でした。ppmは百万分率(100万の中の1の割合)にあたる量です。

 卯辰山花菖蒲園の湧き水水質(2005年9月、ヘキサダイヤグラム解析図)は、金城霊沢と金沢神社の手水舎の水と非常によく似ていることから、これらの湧き水は、医王山(いおうぜん)のふもとの小立野台地(こだつのだいち)の下を流れる医王山系の伏流水であると考えられました。

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