« 雑節(ざつせつ)、半夏生(はんげしょう、2011年7月2日、半夏が生える頃)、半夏(はんげ、ドクダミ科、ハンゲショウ)、大祓(おおはらえ、6月30日、夏越の大祓、茅の輪祭)、とは | トップページ | 梅雨明け(2011年7月9日、晩夏)、犀川の河川敷(桜田、金沢)のオギ(イネ科)の草刈り、手取川の川北大橋(川北、石川)道路法面の草刈り、手取川大洪水で運ばれた百万貫の岩、とは »

2011年7月 6日 (水)

七夕(旧暦7月7日、その日の行事)、星祭りと乞巧奠(中国)、笹竹を立て、短冊に詩歌を書き、手習い事の上達を願う習俗、水浴びと先祖祭(日本)、とは(2011.7.6)

  七夕(たなばた)は、旧暦の7月7日、またはその日の行事のことで、中国では星祭り、銀河祭、日本では盆の先祖祭の準備日ともなっています。古く中国と日本の行事が複合(ふくごう、二つ以上のものが合わさって一つとなること)し、七夕の習俗ができあがったと考えられています。七夕の節句(しちせきのせっく)ともいう。

 一つは、中国の後漢(ごかん、25~220)の時代に始まったという、牽牛星(けんぎゅうせい)と織女星(しょくじょせい)の星祭の伝説乞巧奠(きこうでん)の行事です。どちらも中国から伝わってきたもので、星祭りの方は、牽牛星と織女星が年に一度、天の川をはさんで出会うという恋物語の伝説です。乞巧奠(きこうでん)というのは、女子が手芸に巧みになるよう乞うという意味で、織女星を祭り、裁縫や習字などの上達を願う行事です。

 この中国伝来の行事と、これから発展した乞巧奠(きこうでん)の行事は、奈良時代に宮廷や貴族の間で取り入れられ、やがて民間に普及していきました。そして女子が裁縫の上達を祈る星祭りの行事として長く続きました。

Images5_3

市中繁栄と七夕祭(名所江戸百景、浮世絵、安藤(歌川)広重(1797~1858)、江戸、google画像)

(解説) 笹竹を立て、短冊に詩歌を書いたり、手習い事の上達を願う習俗は、寺子屋が普及した江戸時代になってからです。江戸では6日の夕方、竹売りから笹竹を買い、色紙や短冊をつけて軒先に立てるしきたりでした。安藤(歌川)広重(あんどううたがわ)ひろしげ、1797~1858)が、七夕の江戸市街の浮世絵に、その風景を描いています。

 もう一つは、古くからの日本固有の七夕の民族行事です。7月の盆の先祖祭につながるもので、その前に穢(けがれ)を祓(はら)い清める行事と解釈できます。というのは、七夕の日には、水浴を大切な行事とした所が多い。たとえば、髪を洗ったり、子どもや牛、馬に水浴びをさせたり、盆行事の準備日として掃除をしたり、井戸をさらったりしました。水浴びを「ねむり流し」とか「ねぶた流し」とも言いました。

 青森の「ねぶた祭り」も、本来は穢(けがれ)を水に流す禊(みそぎ)の行事で、一種の七夕行事と考えられています。ねぶたねぷたとも)は眠たきのことで、睡魔を追い払う行事です。町をねり歩いた人形や灯籠は、川や海へ流しました。一般に6日の夕、笹を立て飾りつけをし、7日の朝(または8日)川や海へ流しました。これを「七夕流し」とか「七夕送り」と呼びました。青森のねぶた祭(オフィシャルサイト、青森):http://www.nebuta.or.jp/. 

 七夕の水に関する習俗は、日本固有のもので、中国のそれとは異なっています。たとえば、日本では、七夕の日は短冊が流れるほど雨の降るのがよいという地方もあります。これは雨を清めの雨と考え、七夕を祓(はらい)の行事の日と考えたからです。ところが、中国の牽牛星と織女星の伝説では、この夜、雨が降ると二人は会うことができないことになっています。

  (みそぎ)は、東南アジアの湿潤文化圏、星祭りは中国北部・中央アジアの乾燥文化圏の伝承で、その両方が見られるとする考えもあって非常に興味深いという。

 また、この日はナスやキュウリなどを供え、馬や牛をワラや真菰(まこも、イネ科の多年草)で作り、門口に立てたりしました。これは先祖の霊を馬や牛に乗せて迎えるという意味であったらしい。

 というわjけで、盆と七夕の関係は、ひと続きの行事として理解することができます。そして、盆の先祖祭としての意味が強くなってくると、七夕の方は星祭り的な意味を濃くしていきました

  現在、七夕の行事は、竹笹に願い事を書いた短冊をつるし、色紙で細工したものを飾りつけたりしています。また、青森の「ねぶた祭り」や秋田の「竿灯」も七夕祭の行事となっています。

(参考文献) 新村出編: 広辞苑、岩波書店(1991); 永原慶二監修: 樋口清之監修: 暮らしのジャーナル、生活歳時記、三宝出版(1994); 日本史辞典、岩波書店(1999); 大島、佐藤、松崎、宮内、宮田著: 図説民俗探訪辞典、p.144~148、節供、山川出版社(2005).

(参考資料) 七夕(たなばた、google画像検索): http://www.google.co.jp/search?q=%E4%B8%83%E5%A4%95&hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&biw=1024&bih=552&prmd=ivnse&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=K2IJTojhA-XymAX-8bWYAQ&ved=0CGAQsAQ

« 雑節(ざつせつ)、半夏生(はんげしょう、2011年7月2日、半夏が生える頃)、半夏(はんげ、ドクダミ科、ハンゲショウ)、大祓(おおはらえ、6月30日、夏越の大祓、茅の輪祭)、とは | トップページ | 梅雨明け(2011年7月9日、晩夏)、犀川の河川敷(桜田、金沢)のオギ(イネ科)の草刈り、手取川の川北大橋(川北、石川)道路法面の草刈り、手取川大洪水で運ばれた百万貫の岩、とは »

● 暦、行事、風俗(伝統文化)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1802629/48384245

この記事へのトラックバック一覧です: 七夕(旧暦7月7日、その日の行事)、星祭りと乞巧奠(中国)、笹竹を立て、短冊に詩歌を書き、手習い事の上達を願う習俗、水浴びと先祖祭(日本)、とは(2011.7.6):

« 雑節(ざつせつ)、半夏生(はんげしょう、2011年7月2日、半夏が生える頃)、半夏(はんげ、ドクダミ科、ハンゲショウ)、大祓(おおはらえ、6月30日、夏越の大祓、茅の輪祭)、とは | トップページ | 梅雨明け(2011年7月9日、晩夏)、犀川の河川敷(桜田、金沢)のオギ(イネ科)の草刈り、手取川の川北大橋(川北、石川)道路法面の草刈り、手取川大洪水で運ばれた百万貫の岩、とは »

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー

フォト

アクセス解析

無料ブログはココログ