地方特産の野菜、加賀野菜(かがやさい、15品目)、ブランド京野菜(きょうやさい、産地)、地産地消(ちさんちしょう)、野菜栽培カレンダー、とは(2012.3.22)
野菜(やさい)とは、広辞苑によれば、生食または調理して、主に副食用とする草本作物の総称です。食べる部位により、葉菜あるいは葉茎菜、果菜、根菜、花菜に大別されています。芋類(いもるい)や豆類はふつう含めない。青物(あおもの)、蔬菜(そさい)ともいう。
地方特産の野菜栽培においては、適地、適作を基本とし、「春は芽もの、夏は葉もの、秋は実もの、冬は根もの」という。そこで、歴史的にも名のある加賀野菜と京野菜について、また、最近よく耳にする地産地消(ちさんちしょう)について、改めて調べてみました。
○ 加賀野菜
加賀野菜15品目 | |||
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協力 |
加賀野菜(丸果石川中央青果、金沢市中央卸売市場、石川): http://www.maruka-ishikawa.co.jp/kagayasai/kagayasai.htm. 加賀野菜(いいね金沢、金沢市農産物ブランド協会、石川): http://www.kanazawa-kagayasai.com/.
加賀野菜(かがやさい、15品目)は、1945年(昭和20年)の以前から栽培され、現在も主として金沢で栽培されている野菜のことです。 加賀野菜ブランド品目には、加賀れんこん、加賀太きゅうり、加賀つるまめ、金沢一本太ねぎ、金沢春菊、二塚からしな、打木赤皮甘栗かぼちゃ、源助だいこん、金時草のほか、 さつまいも、たけのこ、ヘタ紫なす、せり、赤ずいき、くわいなどがあります。
○ 京野菜
ブランド京野菜産地、 ブランド京野菜(ホームページ、京都府):http://www.pref.kyoto.jp/brand/brand_yasai.html
伝統野菜は、明治以前からの栽培の歴史があり、京都市内のみならず京都府内の全域を対象として、栽培あるいは保存されているもの及び絶滅2品目をも含むものです。また、ブランド京野菜は、1989年(平成元年)から京都の行政、流通団体、農協などが中心になって、京都のイメージが強く、一定の出荷量と品質を満たしていると認証されたものです。
京野菜(きょうやさい、54品目)は、一般に、重複も含めて、京の伝統野菜(41品目)とブランド京野菜(21品目)のことで、聖護院(しょうごいん)だいこん、京みず菜、京壬生菜(きょうみぶな)、賀茂なす、京山科(きょうやましな)なす、鹿ヶ谷かぼちゃ、伏見とうがらし、えびいも、堀川ごぼう、九条ねぎ、くわい、京たけのこ、万願寺とうがらし、花菜、紫ずきん、金時にんじん、やまいも、聖護院かぶ、京かぶなどがあります。京都は古来、多くの寺社による精進料理、京料理の食材として、地元産の味わい深い伝統野菜が育成されました(地産地消!)。
○ 地産地消
金沢市中央卸売市場(3月8日現在、http://www.kanazawa-market.or.jp/Homepage/index.html)によれば、日本各地から石川県への野菜の入荷状況は、暖かくなり、地物のコマツナ、コカブ、高知のブロッコリー、キャベツ、レタスなどの入荷、価格ともに安定。山菜のセンナ、フキノトウ、コゴミ、ギョウジャニンニク、タラノメ、ワラビなどは順調に入荷しています。鹿児島からキヌサヤ、ソラマメ、高知のインゲンなど豆類もお目見え、とのことです。
(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第4版)、岩波書店(1991); 樋口清之監修: 生活歳時記(第2版)、三宝出版(1994); 北陸中日新聞: 台所ガイド、果物、2012年(平成22年)3月10日(土)、朝刊より.
家庭菜園(栽培カレンダー、JA西春日井、愛知県): http://ja-nishikasugai.com/f-green-saien.htm.
野菜ナビ(野菜情報サイト、さき): http://www.yasainavi.com/.
地産地消サイト(野菜作りの基礎知識、熊本県):http://cyber.pref.kumamoto.jp/Chisan/one_html3/pub/default.aspx?c_id=15.
地産地消(ウィキペディア):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%94%A3%E5%9C%B0%E6%B6%88.
日本全国の地産地消(Watagonia.com、食材の宅配、通販、みんなの産直): http://watagonia.com/food/local.html.
農林水産省(地産地消の推進取り組みの支援): http://www.maff.go.jp/j/press/shokusan/renkei/120312.html.
JA小松市サイトマップ(JA小松市、石川県):http://www.ja-komatsushi.or.jp/sitemap.
(追加資料)
〇 県産「兼六」、種子島特産として知られる「安納いも」のルーツ!
種子島特産として知られる」安納いも」のルーツが、石川県特産の「兼六」だと、石川県立大(野々市市)が2019年4月23日に発表した。兼六の栽培研究を進めている過程で、両品種のDNA型がほぼ同じと判明し、同一品種と断定した。1930年(昭和5年)代以降に県内から種子島に広まったという。
兼六は30年代に、旧農林省のサツマイモの増殖試験で誕生。収穫量が多くないため、食糧難の戦時中と戦後は栽培されなくなった。が、しっとりとしていて甘みが強いことから人気があり、50年代ごろに関西や西日本に広まった。種子島で安納いもは、戦後にスマトラ島から帰還した兵隊が持ち帰り、栽培が始まったと伝えられている。しかし、県立大で調べたところ、旧農林省などの公式記録に県内で初めて育成されたことが書かれていた。種子島に伝わった時期は分っていない。(北陸中日新聞、2019.4.24)
◯ のとてまり 初出荷 穴水、プレミアムは14個 2019.12.20
のとてまりを選定する検査員=穴水町平野で |
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奥能登特産の高級シイタケ「のとてまり」の出荷が十九日、穴水町平野のJA全農いしかわ穴水事務所で始まった。初日は百六十一個(二十二箱)が出荷され、二十日に金沢市中央卸売市場で初競りにかけられる。
のとてまりは、奥能登二市二町で栽培された原木シイタケ「のと115」のうち、かさ八センチ、肉厚三センチ、かさの巻き込み一センチの基準を全て上回ったもの。この日はJAの検査員が各地から集まったのと115を一つずつ手に取り、基準を満たすかどうか入念に選定し箱詰めした。のとてまりの中でも形や色合いがより優れているプレミアム規格には、十四個(二箱)が選ばれた。のと115は六百五十三個出荷された。
来年三月末までに、のと115を含めて三万八千個の出荷を目指す。奥能登原木しいたけ活性化協議会の樋下義勝会長(74)は「夏から秋にかけての高温と少雨で収穫が心配だったが、無事に出荷できて良かった。今後はブランドを高めつつ、出荷量も増やしていきたい」と話していた。 (北陸中日新聞、2019.12.20)