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2012年4月 9日 (月)

コムギ(小麦)、各国の小麦粉の加工食品(パン、麺、スパゲティ、菓子類)、小麦のグルテン(タンパク質の混合物、麩質)、麺類のうまさ、まずさ、腰の強さ、オオムギ、トウモロコシ、とは(2012.4.9)

    コムギ(小麦)は、世界で最も広く栽培されている穀類(こくるい)で、次いでイネ(稲)、トウモロコシ(玉蜀黍)、オオムギ大麦)となっています。ここでは、各国の小麦粉加工食品、麺類(めんるい)のうまさ、まずさ、腰の強さ、小麦に含まれるグルテン(植物性タンパク質の混合物などについて、改めて調べてみました。

○ コムギ小麦、イネ科、コムギ属)

コムギ 

コムギ(小麦、イネ科、コムギ属、ウィキペディア、google画像) コムギ(小麦、ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%A0%E3%82%AE

 (解説) コムギ(小麦、イネ科コムギ属)の1年生または2年生作物です。1粒系・2粒系・普通系に3大別され、普通系に属するパンコムギが最も広く栽培されています。原産地は西アジアで、その起源は木原均(1893~1986)が確認しました。日本には古くイネ(稲)と前後して渡来したとされています。秋播のいわゆる冬小麦普通ですが、寒冷地では春播春小麦)とされてます。

 果実小麦粉(こむぎこ、うどん粉、メリケン粉とも)は、小麦の胚乳(はいにゅう)を粉にしたものです。デンプン(澱粉)75%前後、タンパク質10%前後、必須(ひっす)アミノ酸各種を含有しています。 皮部の混入量(1等で0.3~0.4%)により等級が定められています。 

 

小麦・小麦粉の種類と用途(小麦・小麦粉に係わる基礎知識、、(財)製粉振興会、google画像)小麦粉のおはなし(財段法人、製粉振興会、東京): http://www.seifun.or.jp/

 小麦粉のグルテン含量が多い強力粉(きょうりきこ)は食パン、マカロニ、麺類(めんるい)等の主食の材料に、また、ラーメン・うどん・麩・菓子などの材料になっています。薄力粉(はくりきこ)は菓子やてんぷら粉等に適します。また、麩(ふ)・菓子の材料等用度が広い。その他、味噌・醤油の原料、飼料となり、帽子・麦藁細工の材料に使われています。

○ コムギ(小麦)のグルテン(タンパク質の混合物)と加工食品(麩、ふ)

 グルテン麩質、ふしつ、麩素、とも)とは、穀類に含まれる植物性のタンパク質の混合物です。小麦など、植物の種子中にあります。水溶液は灰白色で粘性を示します。麩(ふ)の原料に用います。

 灰褐色、粘稠(ねんちゅう)な物質で、水に不溶です。小麦のグルテンにはグルテニン、グリアジンなどのタンパク質が多い。小麦粉を布袋に入れ水を注ぎながらこねると得られます。加水分解して生ずるアミノ酸にはグルタミン酸が特に多い。 飼料、粘着材、アミノ酸原料となります。 小麦粉のグルテン(木下製粉株式会社、さぬき、香川): http://www.flour.co.jp/05_flour/flour2.html

 (麩)とは、小麦の皮の屑です。洗粉に用いた。ふすま。小麦粉から取り出したグルテン(麩素)を主材料として製した食品。生麩(なまふ)と焼麩(やきふ)とがあります。

 お好み焼きとは、その起こりは江戸時代後期の「麩の焼」(ふのやき)にあるといわれています。これは水で溶いた小麦粉を鍋に薄く流して焼き、味噌をぬって巻いたものです。それが明治になって形を変え、「文字焼」という名で子供相手の料理となり、関東大震災後に現在のようなものになりました。焼き上げたのち、ソースをかけるのが普通ですが、マヨネーズをかけるのもうまい。また、小麦粉のかわりに山芋トロロを使うこともあります。

○ コムギ粉(小麦粉)の麺類(めんるい)のうまさ、まずさ、腰の強さ

 植物に含まれるデンプンは、炭水化物の鎖が絡み合い、分子間の水素結合により、結晶を形成しています。このような結晶は堅くて消化に悪いので、動物は生理的に敬遠します。すなわち、「まずい」と感じます。これをβーデンプン(ベータデンプン)という。水とともに加熱すると、水分子が熱エネルギーを受けて分子結晶をバラバラにし、分子表面に多数の水分子が水素結合により付着した状態、すなわち消化しやすい軟らかい非結晶生の状態となります。これがαーデンプン(アルファデンプン)です。

 そのまま放置しておくと、分子は再び結晶化し、もとのβーデンプンに戻ります。これがいわゆる「のびる」という現象です。水分子の占めていた場所を残したまま急速に脱水して、α状態(アルファじょうたい)のまま固化したものがアラレ、インスタントラーメンなどで、水とともに加熱すればすぐに軟らかくなります。

 また、麺類(めんるい)の、いわゆる「腰の強さ」は、タンパク質の一つグルテンのS-S結合(ジスルフィド結合!)の生成も関係しています。麺類(めんるい)の「のび」はこのS-S結合の切断も関係しています。 

 私は、郷里の御所のタライうどん(徳島)、また、有名な讃岐ウドン(香川)の 腰の強さが、小麦粉のデンプンではなく、タンパク質の混合物のグルテン(麩(ふ)の原料!)のS-S結合(イオウを含むアミノ酸のジスルフィド結合!)とつながりがあることを知り、驚きました。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第4版)、岩波書店(1991); 樋口清之監修: 生活歳時記(第2版)、三宝出版(1994).

(追加説明) ○ オオムギ(大麦)  オオムギ(大麦、イネ科オオムギ属)は、1年生または2年生作物です。西アジア起源とされています。世界各地の温帯に広く栽培されています。栽培面積は穀類ではコムギ・イネ・トウモロコシに次ぐ。日本には1~3世紀頃渡来しました。穂の各節にえい果が3個ずつ互生する六条大麦、1個ずつ互生する二条大麦、えいがえい果に癒着している皮麦、癒着していない裸麦があります。 主として、飼料用、また、醤油・味噌・ビール・飴の材料帽子その他の細工物に用います。

○ トウモロコシ(玉蜀黍、唐もろこしの意) トウモロコシ(イネ科、トウモロコシ属)は、1年生作物で、中南米の原産とされています。世界各地に栽培されています。わが国には16世紀に渡来しました。茎は1~3mで、直立しています。葉は互生し幅5~10cm、長さ約1mです。雄花穂は茎頂に、雌花穂は葉えきに付きます。変種デント・フリント・ポップ・スイートなどがあります。 は澱粉に富み、食用、工業原料となります。茎葉青刈り飼料、サイレージとし、飼料作物として最も重要です。

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