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2012年5月 8日 (火)

ローマ字(アルファベット)の歴史、フェニキア文字(22字、フェニキア)から発達したギリシャ文字(24字、ギリシャ)に由来する世界的なローマ文字(26字、イタリア)、とは(2012.5.8)

   ローマ字(アルファベット)とは、広辞苑によれば、ラテン語を表記する単音文字。フェニキア文字から発達したギリシア文字に由来し、現今は主として欧米諸国で用い、ラテン文字と称する。英語では、26文字。

 フェニキア文字は、セム語族の西北セム語派に属したフェニキア語を表した文字(表音文字で、子音を表す22字からなる)。パレスチナ地方に石刻のものが遺存。現行アルファベットの祖という。そこで、改めてアルファベットの歴史について調べてみました。

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○ フェニキア


(解説) フェニキアは、レバノン山脈の西、シリア地方の地中海沿岸に沿う狭長な地域の古代オリエントにおける呼称。また、そこにセム民族の一派フェニキア人が前3000年頃に建てた、シドン・ティルスなど都市国家の総称。商業・航海に長じ、前13世紀から海上貿易を営み、西は地中海から大西洋まで進出、東はペルシア・セイロンにまで到達。ギリシアの台頭によって次第に衰え、前64年ローマに併合されました。

○ アルファベトの成り立ち

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アルファベット(A~Z、物からフェニキア文字ができ、現在のアルファベットに変化していく様子) 

(解説) フェニキア人アルファベットを作ったのは、今から約3500年前といいわれています。一文字目を「アレフ」、二文字目を「ベータ」といい、「アルファベット」の語源にもなっています。

 関西外国語大学の橋本功教授(英語の歴史、聖書に書かれた古代の言葉の研究者)の説明によると、ローマ字の原型ををつくったのは、今のシリアやレバノンのあたりで、フェニキアと呼ばれていた地域に住んでいたフェニキア人です。漢字もそうですが、文字大きな川のそばで生まれるものです。大きな川のそばでは農業が発達し、やがてなどの支配者が誕生します。文字は、人を支配するために必要でした。

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楔形文字(くさびがたもじ)の粘土板(イラク)と聖刻文字(せいこくもじ、ヒエログリフ)が刻まれた石碑(エジプト)古代オリエント博物館(ホ-ムページ、東京): http://www.sa.il24.net/~aom/josetsu.html

(解説) 古代に高度な文明を築いたメソポタミア文明(チグリス・ユーフラテス川流域)とエジプト文明(ナイル川流域)も、川沿(ぞ)いに発展し、それぞれ楔形文字(くさびがたもじ、字画がくさびのような形の文字)や聖刻文字(せいこくもじ、神聖文字、ヒエログリフとも、物の形をかたどって字形とした文字)という複雑な文字を持っていました。

 フェニキア人の祖先は、この二つの進んだ文明を体験しました。それは、祖先たちは何世代もかけて広い地域を移動した民族だったからです。きっと、二つの文明の良いところを撰(えら)んで、自分たちの文字を創造したものと考えられます。

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ギリシャ文字(goo辞書: http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/58304/m0u/、google画像)

(解説) 船の貿易が得意だったフェニキア人は、地中海各地と交流があったので、フェニキア文字はやがて海を越えてギリシャに伝わり、ギリシャ文字がつくられました。今から2700年ぐらい前のことです。フェニキア文字には、アイウエオの音を表す母音(ぼいん)はありませんでした。そこで、ギリシャ人は、フェニキア文字のうち、自分たちの使わない文字を母音にあてる改良をし、字の形も書きやすいように変えました

 ギリシャ文字ができてから200年ぐらいして、さらに海を隔(へだ)てたイタリアローマギリシャ文字が伝わり、私たちにもなじみのあるローマ字がつくられました。もともと20字しかありませんでしたが、CからGが分かれ、IからJがつくられ、もの掛(か)けからできたFから、UとVとWとYという4文字ができて加わり、現在の26文字に定着しました。

 ローマ字のアルファベットは、ローマ帝国が国の宗教と定めたキリスト教が広がると同時に、まずヨーロッパ全体で使われるようになり、さらにアフリカやアメリカの言葉も書き表すようになるなど、世界的な文字となりました。

 日本語にローマ字をはじめて適用したのは、室町時代(16世紀末)のポルトガル人宣教師です。江戸時代の1859年(安政6年)来日したアメリカの宣教師ヘボンが用いたヘボン式が主に普及しました。

 その後、ヘボン式は日本語表記に適しないという意見が出て、論争の末、訓令式が採用されました。1922年(対象11年)5月20日、日本ローマ字会が創立されました。戦後再び混乱がおこり、1954年〈昭和29年)の内閣告示で、原則として訓令式を用いることにしました。

 現在、ローマ字の綴(つづり)法には、標準式(ヘボン式)、日本式、訓令式(くんれいしき)の3種があります。日本の学校教育では訓令式を採用しています。 訓令式では、チ、ツなどをタ行とし、ti, tuのように二字で書き、ヘボン式では発音通りchi, tsuと三字で書きます。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第4版)、岩波書店(1991); 樋口清之監修:生活歳時記〈第2版)、p.289、ローマ字の日、三宝出版(1994); 北陸中日新聞: なるほどランド、絵からできたABC・・・、ローマ字 フェニキア人が生んだ、2011年(平成23年)4月3日(日)、朝刊より.

(参考資料) ローマ字(ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%AD%97

ローマ字のヘボン式、日本式、訓令式の違い(Nitta’sホームページ): http://www.tcct.zaq.ne.jp/nitta/monolog/028/hep_kun_jap.html

 

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