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2012年7月14日 (土)

運動会(軍事訓練から健全娯楽へ!)、国民体育大会(民主国家再建と国民健全娯楽の振興!)、第1回近畿国体、第2回石川国体、第3回福岡国体(以後都道府県持ち回り)、とは(2012.7.14)

   運動会は、1874年(明治7年)に海軍兵学寮で行われた、かけ足、つな引きなどの「競闘遊技会」に始まるといわれる。このイギリス式のレクリエーッション的な性格が強いアスレチック・スポーツの競技会は、東京大学予備門(のち第1高等中学校)で英語を教えていたおやとい教師、ストレンジにより、1883年(明治16年)10月に大学の運動場で、運動会としては1885年(明治18年)に行われ、高等教育機関に広がりました。

 また、森有礼(もりありのり、1847~1889)文相が鍛錬(たんれん)のために兵式体操を導入してからは、小学校での運動会が普及しました。1900年代に入り、就学率が90%を越えると、父母や地域住民も参加した、お祭りのような健全娯楽の行事となりました。 日本のスポーツ100年のあゆみ(日本体育協会): http://www.japan-sports.or.jp/portals/0/data0/jasa100th/ayumi/index.html

○ 国民体育大会(略称、国体 

 国民体育大会(略称、国体)は、戦後の国内最大の総合競技大会です。 その前身体育大会には、明治神宮競技大会(1924~1925)、同体育大会(1926~1937)、同国民体育大会(1939~1941)、同国民錬成大会(1942~1943)などがあります。

 1946年(昭和21年)、大日本体育会(1948年(昭和23年)日本体育協会に改称)は、第1回国民体育大会京阪神地区主催しました。 この体育大会は、「明るい希望と勇気をを与える大会」として、日本の復興を願い、「民主国家の再建」と「国民の健全娯楽の振興」を期待していました。

 第2回石川国体から、大会シンボルマーク「30度右傾斜した赤色の松明を青色の円帯(幅はマーク全体の直径の1/10)で囲んだもの)と大会歌「若い力」が制定され、記念切手も初めて発行されました。また、昭和天皇のご臨席もありました。

 上述のように、主催は、太平洋戦争で大きな空襲被災を受けなかった、近畿の京都、奈良、滋賀、北陸の石川などの地域から開かれ、第3回福岡国体より都道府県持回りとなり、1949年(昭和24年)には開催県、1950年(昭和25年)には文部省(のち文部科学省が共催に加わりました。

  現在は、日本体育協会、文部省、開催都道府県の共催で、全国各地で毎年行われる全国都道府県対抗の総合競技大会となっています。 そして、冬、夏、秋の3季に分かれ、3大会の総合得点で競い、男女総合得点第1位に天皇杯、女子総合得点第1位に皇后杯が授与されます。

 天皇杯・皇后杯は、都道府県別ですが、第1・2回・1973年の特別大会では未施行です。第6・7・8回は冬と夏秋に分けられ、第9回では冬・水泳・夏秋に細分化されていました。また、大会名の前にある☆マークは冬の2大会・(夏)・秋の全3(4)大会を全て同一都道府県で行った完全国体です。なお、特記がない限り名称・開催地は秋季大会の名称・開催地と同じです(冬季大会は別の名称の場合もあります)。

回数名称開催地スローガン天皇杯皇后杯
1 1946年 近畿国体[備考 1] 京阪神地域 なし なし なし
2 1947年 石川国体[備考 1] 石川県
3 1948年 福岡国体 福岡県 東京 京都
4 1949年 東京国体 東京都 東京
5 1950年 愛知国体 愛知県
6 1951年 広島国体 広島県 北海道(冬) 北海道(冬)
東京(夏秋) 東京(夏秋)
7 1952年 東北3県国体 福島県
宮城県
山形県
北海道(冬) 北海道(冬)
東京(夏秋) 東京(夏秋)
8 1953年 四国国体 愛媛県
香川県
徳島県
高知県
北海道(冬) 北海道(冬)
東京(夏秋) 東京(夏秋)
9 1954年 北海道国体 北海道 北海道(冬) 北海道(冬)
奈良(水泳) 奈良(水泳)
東京(夏秋) 東京(夏秋)
10 1955年 神奈川国体 神奈川県 東京 東京
11 1956年 兵庫国体 兵庫県
12 1957年 静岡国体 静岡県 静岡
13 1958年 富山国体 富山県 東京
14 1959年 東京国体[備考 2] 東京都
15 1960年 熊本国体 熊本県
16 1961年 秋田国体 秋田県 明るい国体
17 1962年 岡山国体 岡山県 歴史をつくる岡山国体
18 1963年 山口国体 山口県 友愛・奉仕・躍進
19 1964年 新潟国体[備考 3] 新潟県 国体へ県民一致の力こぶ 新潟 新潟
20 1965年 岐阜国体 岐阜県 明るく つよく 美しく 岐阜 岐阜
21 1966年 剛健国体 大分県 剛健・友愛・信義 大分 東京
22 1967年 清新国体 埼玉県 成功させよう埼玉国体・
まごころで迎えよう埼玉国体
埼玉 埼玉
23 1968年 親切国体 福井県 明るくきよくたくましく 福井 東京
24 1969年 創造国体 長崎県 あすをひらく創造国体 長崎 長崎
25 1970年 みちのく国体 岩手県 誠実 明朗 躍進 岩手 大阪
26 1971年 黒潮国体 和歌山県 明るく・豊かに・たくましく 和歌山 大阪
27 1972年 太陽国体 鹿児島県 明るく たくましく うるわしく 鹿児島 鹿児島
1973年 若夏国体[備考 4] 沖縄県 強く、明るく、新しく なし なし
28 1973年 若潮国体 千葉県 輝く心 輝く力 輝く太陽 千葉 東京
29 1974年 水と緑のまごころ国体 茨城県 なし 茨城 茨城
30 1975年 三重国体 三重県 なし 三重 三重
31 1976年 若楠国体 佐賀県 さわやかに すこやかに おおらかに 佐賀 東京
32 1977年 あすなろ国体 青森県 心ゆたかに力たくましく 青森 東京
33 1978年 やまびこ国体 長野県 日本の屋根に手をつなぐ 長野 長野
34 1979年 日本のふるさと宮崎国体 宮崎県 伸びる心、伸びる力、伸びる郷土 宮崎 宮崎
35 1980年 栃の葉国体 栃木県 のびる力 むすぶ心 ひらくあした 栃木 栃木
36 1981年 びわこ国体 滋賀県 水と緑にあふれる若さ 滋賀 滋賀
37 1982年 くにびき国体 島根県 このふれあいが未来をひらく 島根 島根
38 1983年 あかぎ国体 群馬県 風に向かって走ろう 群馬 群馬
39 1984年 わかくさ国体 奈良県 駆けよ大和路 はばたけ未来 奈良 奈良
40 1985年 わかとり国体 鳥取県 明日へ向かって はばたこう 鳥取 鳥取
41 1986年 かいじ国体 山梨県 ふれあいの場をひろげよう 山梨 山梨
42 1987年 海邦国体 沖縄県 きらめく太陽、ひろがる友情 沖縄 沖縄
43 1988年 京都国体 京都府 新しい歴史に向かって走ろう 京都 京都
44 1989年 はまなす国体 北海道 君よ今、北の大地の風となれ 北海道 北海道
45 1990年 とびうめ国体 福岡県 ときめき 出会い みなぎる力 福岡 福岡
46 1991年 石川国体 石川県 すばらしき 君の記録に わが拍手 石川 石川
47 1992年 べにばな国体 山形県 思いっきり躍動 21世紀の主役たち 山形 山形
48 1993年 東四国国体 香川県
徳島県
出会い 競い そして未来へ 香川 香川
49 1994年 わかしゃち国体 愛知県 いい汗キャッチ!生き生き愛知 愛知 愛知
50 1995年 ふくしま国体 福島県 友よほんとうの空にとべ! 福島 福島
51 1996年 ひろしま国体 広島県 いのちいっぱい、咲きんさい! 広島 広島
52 1997年 なみはや国体 大阪府 おおさか ふれ愛 夢づくり 大阪 大阪
53 1998年 かながわ・ゆめ国体 神奈川県 おお汗 こ汗 神奈川 神奈川
54 1999年 くまもと未来国体 熊本県 人、光る。 熊本 熊本
55 2000年 2000年とやま国体 富山県 あいの風 夢のせて 富山 富山
56 2001年 新世紀・みやぎ国体 宮城県 いいね!その汗、その笑顔 宮城 宮城
57 2002年 よさこい高知国体 高知県 いしん前進 東京 東京
58 2003年 NEW!!わかふじ国体 静岡県 “がんばる”が好き 静岡 静岡
59 2004年 彩の国まごころ国体 埼玉県 とどけ この夢 この歓声 埼玉 埼玉
60 2005年 晴れの国おかやま国体 岡山県 あなたがキラリ☆ 岡山 岡山
61 2006年 のじぎく兵庫国体 兵庫県 “ありがとう”心から・ひょうごから 兵庫 兵庫
62 2007年 秋田わか杉国体 秋田県 君のハートよ位置につけ 秋田 秋田
63 2008年 チャレンジ!おおいた国体 大分県 ここから未来へ 新たな一歩 大分 大分
64 2009年 トキめき新潟国体 新潟県 トキはなて 君の力を 大空へ 新潟 新潟
65 2010年 ゆめ半島千葉国体 千葉県 今 房総の風となり この一瞬に輝きを 千葉 千葉
66 2011年 おいでませ!山口国体 山口県 君の一生けんめいに会いたい 山口 山口
67 2012年 ぎふ清流国体 岐阜県 輝け はばたけ だれもが主役 未施行 未施行
68 2013年 スポーツ祭東京2013 東京都 東京に 多摩に 島々に 羽ばたけアスリート 未施行 未施行
69 2014年 長崎がんばらんば国体 長崎県 君の夢 はばたけ今 ながさきから 未施行 未施行
70 2015年 紀の国わかやま国体 和歌山県 躍動と歓喜、そして絆 未施行 未施行
71 2016年 未定 岩手県 未定 未施行 未施行
72 2017年 未定 愛媛県 未定 未施行 未施行
73 2018年 未定 福井県 未定 未施行 未施行
74 2019年 未定 茨城県 未定 未施行 未施行
75 2020年 未定 鹿児島県 未定 未施行 未施行
76 2021年 未定 三重県 未定 未施行 未施行
  1. 第1回は、会計年度に準じた大会日程を組んだため、秋季競技会の終了後に冬季大会を行う日程を組んだ(よってこの大会は、夏→秋→冬の順番だった。しかし選手団輸送の問題で、この第1回冬季大会は実施されなかった)。これは戦前の神宮競技大会(国民練成大会)も同様の日程で行われた名残でもあった。そのため、暦年制となった第2回では冬季大会が行われず、第3回から現在の方式(冬→(夏)→秋。冬季は第3回が実質初回となる)という形が定着しています。
  2. 愛知・三重・岐阜県は、伊勢湾台風の影響により参加せず。
  3. 東京オリンピックの開催の都合もあるため、秋季大会を春季(6月)に繰り上げて開催。また夏季大会はその直後に発生した新潟地震の影響で取り止めとなった。
  4. 本土復帰記念の特別国体です。

(解説) 開催都道府県の勝利至上主義が顕在化、1964年(昭和39年)の新潟国体以降、開催都道府県が総合優勝杯である天皇杯・皇后杯を獲得することがほぼ常態化しています。 国民体育大会(ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E6%B0%91%E4%BD%93%E8%82%B2%E5%A4%A7%E4%BC%9A

 その原因として、開催県の代表が予選結果に関係なく全種目に出場出来るいわゆる、フルエントリー制の存在や、開催県が選手強化や大会運営、会場とする施設の新設に資金を注ぎ込んでいることが起因していると言われています。

 第19回新潟国体は、1964年(昭和39年)1月26日~6月11日(春季)開催されましたが、同年6月16日、M7.5の新潟地震が起こり、8月の夏季大会は中止、同年10月10日~24日、東京オリンピックが開催されました。池田首相はオリンピック閉会後、病気のため11月9日退陣、佐藤内閣tが発足しました。

 私は、国民体育大会の開催地として、戦後第1回は近畿国体(京都府、大阪府、滋賀県、奈良県、兵庫県、和歌山県)、第2回は石川県(金沢市、小松市、七尾市、松任町、大聖寺町)が選ばれたのは、幸いにも太平洋戦争の時の米軍の空襲被害が少なかった地域が中心になっていると思いました。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991);樋口清之監修: 生活歳時記(第2版)、散歩出版(1994); 永原慶二監修: 日本史辞典(第1刷)、岩波書店(1999).

(参考資料) 国民体育大会国体、ホームページ日本体育協会):http://www.japan-sports.or.jp/kokutai/tabid/62/Default.aspx. 

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