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2012年7月27日 (金)

乳酸菌(にゅうさんきん)、乳酸菌の働きによって作られている食品(ヨーグルト、チーズ、乳酸飲料、漬物、醤油、味噌など)、ポリ乳酸(プラスチックの素材)、とは(2012.7.27)

   微生物(びせいぶつ、細菌(さいきん)、酵母(こうぼ)、黴(かび)など)が有機物を分解する働きは、人々の役に立つときには発酵(はっこう)、有害なときには腐敗(ふはい)と呼ばれています。

 乳酸発酵(にゅうさんはっっこう)は、乳酸菌糖類酸素の存在しないところで分解し乳酸を生じる発酵です。ヨーグルトチーズの酪農品(らくのうひん)、乳酸飲料のほか、漬物(つけもの)、醤油(しょうゆ)、味噌(みそ)などの製造に利用されています。

 乳酸(にゅうさん、αーオキシプロピオン酸とも)は、ブドウ糖を乳酸菌で発酵させる乳酸発酵や激しい筋肉運動など、糖を無酸素状態で分解することによって生じます。動物の体内、特に疲労した筋肉中に蓄積されます。これは糖の代謝過程の最終産物で、筋肉中では筋肉運動に際しグリコーゲン(動物性のデンプン多糖類の一種)の代謝により生じます。無色、水飴状の物質で、酸味を有し、無臭です。 乳酸は、牛乳が酸敗(さんぱい、酸化、加水分解などの反応により変質)したものから初めて見出されたことに由来しています。

 乳酸菌(にゅうさんきん、球菌と桿菌

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乳酸菌(にゅうさんきん、上 球菌(きゅうきん)、下 桿菌(かんきん)、電子顕微鏡写真、北陸中日新聞、2012年3月4日朝刊)  乳酸菌の大きさは、直径1マイクロメートル、長さ数マイクロメートルで、1ミリの千分の一という小ささです。

(解説) 乳酸菌(にゅうさんきん)は、ブドウ糖を分解して酸味のある乳酸を50%以上生成する細菌の総称です。代表的なものは、形が丸い連鎖球菌科のグラム陽性球菌および形が細長い乳酸桿(かん)菌科のグラム陽性(かん)であり、腸球菌、ブルガリア菌、ビフィズス菌などが属します。

 乳酸菌は約300種あり、その中で動物に生息しているものはわずか十数種ほどで、圧倒的に植物由来のものが多いです。 植物性乳酸菌(岡田早苗教授、東京農業大学): http://www.nodai.ac.jp/teacher/okada/index.html

 乳酸菌は、人や動物の口腔(こうくう)、腸管、膣(ちつ)のほか、自然界の糖類のある食べ物の中などにいます。日本人は昔から漬物(つけもの)や醤油(しょうゆ)、味噌(みそ)を食べることで自然と体に乳酸菌を取り入れてきました。

 乳酸菌人間の体には無害で、小腸にある小さなくぼみが、乳酸菌が通過したことをキャッチするとウイルスやばい菌を攻撃する抗体(こうたい)の働きが強まるなど、感染防御の役割を果たすといわれ、腸の働きを整えるだけでなく、最近は食べ続けることで、風邪(かぜ)やインフルエンザ、花粉症(かふんしょう)などのアレルギー症状にかかりにくくなる機能が注目されています。

 乳酸飲料(にゅうさんいんりょう、乳酸菌飲料とも)は、乳または乳製品を乳酸菌または酵母で発酵させた液を主原料とした飲料です。多くは脱脂乳、脱脂粉乳が使用され、砂糖や香料などを加え加熱殺菌してつくります。整腸作用があるといわれています。

○ ポリ乳酸プラチスックの素材

 また、プラスチックとして注目されているポリ乳酸は、乳酸菌がつくる乳酸に熱を加えて水を取り出すと、分子がくっついてできる素材です。乳酸菌による発酵には、トウモロコシデンプンから取り出したブドウ糖を使います。従来のプラスチックと同じように加工ができ、パソコンや車フロアマット、食品トレー、コピー機などに使われています。もともとは、手術で縫う糸など医療用の材料でした。商品包装には「ポリ乳酸」または「PLA]と表示されています。

 私は、朝食のとき毎日、パンにチーズとジャム、コーヒー、サラダ、果物のほか、腸の働きを整えるヨーグルトなどいただき、おかげさまで、健康で元気に過ごしています。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991); 日本化学会編: 化学ってそういうこと! 夢が広がる分子の世界、化学同人(2003); 北陸中日新聞: なるほどランド、食品に素材に 乳酸菌活躍(食べると、どこから、進む研究)、2012年(平成24年)3月4日(日)朝刊.

(追加説明)

〇 醤油の五大産地は、かって、石川県金沢市大野町のほか、千葉県・野田、銚子、兵庫県・龍野、香川県・小豆島で、そこの町には、多くの醤油・みそ醸造元があります。大野醤油は、400年の歴史があり、加賀料理を引き立てる調味料で、生産量は全国の1%にも満たないが、石川県での消費量の7割を占めています。

 北陸の新鮮な刺し身には、大野醤油が一番合うという。その特徴は、甘口。昆布出し汁によく合う甘口です。色の濃さは、薄口と濃い口の中間。業界が定める色番号で濃い口が八~十番、薄口が二十番以上。大野醤油は十二番という。煮物に使っても食材の色を壊さない。透明で素材を引き立てる黒子役です。見た目に美しさにこだわる加賀料理には大野醤油の持ち味が生きる。加賀料理の縁の下の力持ちです。(くらしの作文、青山 勲、富山市、無職、72歳、料理の素材を生かす醤油、北陸中日新聞、2016.10.26、金沢市大野町を友人とともに訪ねた。)

 

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