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2012年12月19日 (水)

落葉低木、アジサイ(紫陽花)にまつわる歴史伝承、アジサイの名前(由来)、アジサイの花(咲き型)、アジサイの花の色(七変化)、とは(2011.6.13)

   アジサイ(落葉低木、高さ1~2m、ユキノシタ科は、紫陽花と書くため、中国からの渡来種に見えますが、日本の自生種です。ガクアジサイ(額紫陽花、アジサイの母種)の改良種とされています。その代表がヤマアジサイ(山紫陽花、サワアジサイとも、山の中に自生)、また、花祭の甘茶をとるアマチャ(甘茶、アジサイの変種)の木も、ヤマアジサイの一種で、4月8日の灌仏会(かんぶつえ)に甘露になぞらえて用い、また硯(すずり)に入れてすれば書が上達するという。

○ アジサイの名前の由来(集真藍、あずさあい)

 アジサイは、すでに、奈良時代、「万葉集(まんようしゅう)」にも歌われていて、「安治佐為」、「味狭藍」、「集真藍」など、表記されていました。まだ、「額ぶち型」の花だったので、真藍(あお)い花を集(あつ)めるという意味の「集真藍、あずさあい」がその名の由来という。その後、中国で似た花に「紫陽花」の文字を当てているのを知った人が、手まり咲きの花に「紫陽花」とつけたという。そして、現代になり、牧野富太郎(まきのとみたろう、1862~1957)博士は、ガクアジサイは日本固有の草だから。「紫陽花」は誤りと主張しました。 牧野植物園(ホームページ、高知): http://www.makino.or.jp/

○ アジサイの花の咲き型(額ぶち咲き、手まり咲き)

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ガクアジサイ額紫陽花額ぶち咲き型、アジサイの母種google画像

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アジサイ紫陽花、手まり咲き型、アジサイの変種google画像

(解説) アジサイの花には、「額ぶち咲き型」と「手まり咲き型」があります。「額ぶち咲き型」は、ガクアジサイ、タマアジサイ、ヤマアジサイ、エゾアジサイの標準型の花です。花の中心部に小さな両性花(雄花、雌花があり結実する)があり、周辺部に4弁の装飾花(雌雄花なく結実しない、花弁状のがくのみ)がいくつか付きます。装飾花を額縁(がくぶち)と見なし、「額ぶち咲き型」と呼びました。

 一方、よく目につくアジサイの花は、全ての花が装飾花無性花)で、半球形になった「手まり咲き型」です。花弁状に見えるのは、全てがくです。がくは葉の一種ですので、花弁のように散ることはありません。花が咲いた後、花弁状のがくは、反転し、次第に緑がかってきます。そして、冬になっても、がくは残っています。この品種は江戸時代後期に広がったガクアジサイの変種ですが、アジサイといえば、この花を指すようになりました。

○ アジサイの花の色、七変化

 アジサイ花の色は、発色の色素及び補助色素、、土壌のpHアルミニウム量(一般に酸性では、アルミニウムイオンがアジサイの根から吸されやすくなり変、またアルカリ性では、アルミニウムイオンが吸収されにくくなるので変するという)、開花からの日数などにより、様々に変化するという。

 花の色は、クロロフィルの葉緑素、マグネシウムポルフィリン化合物)、カロチノイド((カロテノイドとも、黄、橙、赤、紫のポリエン色素、カロチン(カロテンとも)、キサントフィル)、フラボン白、黄色、無色の色素、ポリフェノールの一種、配糖体)などで構成されています。

 まずクロロフィルが色あせるとカロチノイドが目立ってきます。つぎにカロチノイドも分解し、フラボンが強くなり、見た目にくなります。この頃、光合成によって葉が作った糖分が花の方にまわってくるので、アントシアニン赤、青、紫、紫黒の色素、ポリフェノールの一種、配糖体)に変わり、そのあと胞液の酸でマグネシウムが分解し、カリウムが結合してに変化するという。

 このようにして、アジサイの花は、緑、黄、青、赤、紫の順に変化します。この変化から「七変化(しちへんげ)」の名もあり、また、「移り気」の花言葉が生まれ、パリではお針子(おはりこ、雇われて針仕事をする女)のペット・ネームとなりました。イペット・ジローのデビュー曲は、このお針子を歌った「あじさい娘」である。

 アジサイは、日本では梅雨の時期(6~7月頃)を色どる代表的な花であり、にも「つゆ空ゆ 陽はさしにけり  てまりなす あじさいの花の色にいでつつ」(香取秀真、かとりほつま、1874~1954)などがあり、また古くより、を乾かし、煎じて飲むと、解熱薬となり、は瘧(おこり、マラリア)の治療薬用にもなるといわれ、重宝されました。が、アジサイは毒性(青酸配糖体?)があり、中毒を起こすので注意を要します。

(参考文献) 新村出編: 広辞苑、岩波書店(1991): 樋口清之: 生活歳時記、p.325、アジサイの花言葉「移り気」、三宝出版(1994); 大木、大沢、田中、千原編: 化学辞典、東京化学同人(1994); 高橋勝雄(写真、解説): 野草の名前(夏)、和名の由来と見分け方、山と渓谷社(2003).

(参考資料) ガクアジサイ(画像検索、google画像): http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AC%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%B5%E3%82%A4&hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&prmd=ivns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=FA_ZTYXxHI2GvAPR2bmvBw&ved=0CEMQsAQ&biw=1004&bih=548

アジサイ( 画像検索、google画像): http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%B5%E3%82%A4&hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&prmd=ivnsl&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=7xDZTZeTO42qvQPP8onGBw&ved=0CD8QsAQ&biw=1004&bih=548

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