北陸新幹線は、東京を起点として長野、上越、富山、金沢、福井等の主要都市を経由し、大阪に至る(約700km)ルート(路線)です。2015年(平成27年)3月14日、東京~金沢間(450km)が開業され、約2時間30分で結ばれました。

金沢駅ホームでは14日、関係者がテープカットし、くす玉を割り、辻昭夫駅長らの合図で上り一番列車「かがやき500号」が、定刻の午前6時を1分ほど遅れて出発しました。全車指定934席は満席、反対側のホームまで詰めかけた5000人のファンらが手を振って見送り、開業を祝いました。
また、東京発の下り一番列車が金沢駅に、午前8時46分に到着し、首都圏からの観光客などを、県内関係者が出迎えました。

北陸新幹線(東京方面に向かって疾走するE7系、2015年3月14日午前11時6分、富山県魚津市上野で、北陸中日新聞、北陸写真ニュース、河口貞史撮影)
そのルートは、江戸時代、加賀藩が、参勤交代(参覲交代とも)で、金沢から江戸まで、約12泊13日、歩いて参上した3つのルートの中で、越後、信濃を通るコースとよく似ているという。

○ 北陸新幹線のルート、 北陸新幹線について(北陸新幹線スペシャルサイト); http://hokuriku-w7.com/about/

○ 加賀藩の参勤交代ルート、大名行列の秘密(ブログ、geezenstac
の森): http://blogs.yahoo.co.jp/geezenstac/53438026.html
江戸時代、参勤交代では、普通は、約12泊13日、2000人、馬200匹の行列で江戸まで歩き、現在の金額にして、片道2億円以上かかったという。
現代、北陸新幹線のルーツは、1965年(昭和40年)9月、石川県体育館(金沢市)での政府の公聴会、佐藤栄作首相を迎えた「一日内閣」で、岩川毅(中越パルプ工業、富山)による北回り新幹線(東京から富山、金沢経由で大阪へ)の提唱に始まります。これは、東海道新幹線の開業からわずか1年足らずの出来事 でした。
基本計画は、1972年(昭和47年)6月に決定され、工事が1989年(平成元年)に始まりました。そして、1998年(平成10年)2月の長野オリンピック(第18回オリンピック冬季競技大会)に合わせて、1997年(平成9年)10月、高崎ー長野間(117.4km)が先行開業(長野新幹線と呼ぶ)しました。
そして、北陸新幹線は、2015年(平成27年)3月14日、長野ー金沢間(228km)で延伸開業(北陸新幹線に呼び名を統一)されました。2022年(平成34年)には、福井経由で敦賀までの延伸工事が決まっています。が、最終目標は、東京と大阪を日本海側で結ぶことですが、敦賀ー大阪間のルートは、未定です。
車両はJR東日本とJR西日本が共同開発し、JR東の車両はE7系、JR西はW7系と呼び、その性能(最高時速260km)や外形はほとんど同じです。デザインは、和風で、日本海の空をあらわす青色や、伝統工芸にゆかりの銅色を使っています。
運行は、JR西日本、JR東日本の共同で、金沢ー東京間(450km)が最速2時間28分で結ばれました。在来特急を乗り継ぐこれまでのルートから1時間20分ほどの短縮となります。 12両編成のうち1両では、グリーン車より上級のグランクラスのサービスがあります。
地元では、首都圏からの観光客の増加、また、沿線の企業活動の活性化、生活圏の拡大など地域振興に大きな効果があると期待されています。
(参考資料)
〇 北陸新幹線、2015年春開業、東京~金沢のルートは、江戸時代、加賀藩の参勤交代のルートとよく似ている、とは(2014.7.14): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/post-801f.html
○ 北陸新幹線金沢開業(3月14日)、あと7日、E7系・W7系新型車両、東京まで最速2時間32分、高まる期待の声(2015.3.7): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/201537-531e.html