新布石・風車(ブラックホール) 張 挑む異次元布石、未来の囲碁界へ問いかけ、とは(2015.5.9)
囲碁の元名人、張栩九段(35)が、常識を度外視した、新布石・風車(かざぐるま、ブラックホール)を編み出し、盤上に新たな可能性を見出そうとしています。
(解説) 張が試みているのは、図の黒1まで隅から離れて打ちます。囲碁は、陣地を囲いやすい隅のaやbから打つのがほとんどで、趣向と言ってもc、d、e、fの程度です。特に黒1、3、5、7の4ヵ所を占めた形を風車(かざぐるま、ブラックホール)と呼んでいます。斜めに傾いた正方形が盤上に浮かび上がる独特の布陣です。
張さんは、相手の気がつかないうちにこちらがリードしている、つまり、相手を精神的に呑み込んでしまうという意味で、ブラックホールと名付けました、という。
張の新布石を打つ棋士がもう一人います。研究仲間の蘇耀国九段(36)です。張さんはこの布石で陣地を取る意識が強い。一方、蘇さんはこの布陣を攻めに活用しようとしています。公式戦でのブラックホールは、現在までに、張1回、蘇4回の計5回試みられ、結果は全勝とのことです。
(参考文献) 朝日新聞: 張 挑む異次元の世界、ブラックホール「未来の囲碁界へ問いかけ」、2014年(平成26年)11月16日(水)、朝刊.
(参考資料) ○ 新布石・風車(かざぐるま、ブラックホール)誕生秘話 (YouTube); https://www.youtube.com/watch?v=DnSloc2bE3A
○ nhk囲碁、蘇耀国vs山城宏(YouTube) : https://www.youtube.com/watch?v=EZ6_-PVXzos
○ 朝日新聞朝刊 囲碁将棋 (2015.5.15) 張九段は、成績不振が理由で 今月中旬にも、一家で台湾移住へ 環境変え、復調めざす、とのことです。当面、台湾から対局のたびに来日を繰り返し、妻は休場(対局不出場)します。
張は「精神的にも体力的にも不調。環境を変えることで、いいきっかけをつくりたい」と話しています。今年の公式戦は8勝9敗(13日現在)で、最近まで5連敗を喫していました。名人戦リ-グも2勝3敗と苦戦が続いています。今後の再起を期待したいものです。
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