初夏の果樹(6月2日、17日)、クリ(栗、ブナ科)、樹冠を覆う淡黄色の花穂、毬(いが)で包まれた果実、とは(2015.6.18)
初夏の日(6月2日、17日)、県庁近く、県民の杜、歴史の径を散策中、クリ(栗、ブナ科)の樹冠を覆う、美しい淡黄色の花穂(6月2日)、また、その後、花穂の基部に付いた毬(いが)に包まれた果実(6月17日)など、特に目につき、しばらく見惚れたのち、その光景をデジカメに収めました。
クリ(栗、ブナ科、落葉高木、鞍月、金沢市、石川県、2015年6月2日撮影)
クリ(栗、ブナ科、落葉高木、鞍月、金沢市、石川県、2015年6月17日撮影)
(解説) クリ(栗)は、ブナ科クリ族の果樹、高さは約10mに達する落葉高木です。葉は長さ8~12cmの長楕円形、刺状の鋸歯があり、互生しています。
初夏、6月頃、新枝の葉腋(ようえき、葉の付け根)から花穂(かすい、稲穂のような花)を出し、先に雄花、基部に雌花、独特の臭いがある淡黄色の細花をつけます。単性花で雌雄同株です。というわけで、長い穂は雄(オス)の花、小さな緑色のイガの上に咲くのが雌(メス)の花です。
果実は、1~3個集まった堅果で、長い刺(とげ)の密生した、毬(いが)で包まれています。熟すれば裂開して内から、普通3個の果実を散出し、8~10月に収穫し、食用、菓子になります。
主要な栽培種には、中国原産のシナグリ(支那栗)、日本原産のニホングリ(日本栗)などがあります。シナグリは輸入され、甘栗、天津栗の名で市販されています
ニホングリの品種は200以上といわれるが、クリタマバチ(栗玉蜂)の被害のため、現在は耐虫性を持つ品種に統一されています。代表的なものに、森早生(もりわせ)、銀寄(ぎんよせ)、岸根(がんね)、丹波など、主産地は茨城です。
木材は、耐久、耐湿性が強く、家屋の土台、杭(くい)、鉄道の枕木(まくらぎ)、艪(ろ)、車、運動具、碁笥(ごけ)など使われています。また、シイタケの原木にもなります。
(参考文献) 下中邦彦(編): 小百科事典(初版)、平凡社(1973): 新村出(編): 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991)..
○ 地方特産の果物、ブドウ(葡萄)、イチゴ(莓)、ウメ(梅)、リンゴ(林檎)、ナシ(梨)、モモ(桃)、クリ(栗)、カキ(柿)、とは(2012.3.16): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/236.html
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