世界農業遺産、能登、輪島の白米千枚田(しろよねせんまいだ、石川県)、イルミネーション、雪割草、輪島の海女漁、とは(2016.4.26)
2011年(平成23年)6月、日本で初めて、能登半島に広がる「能登の里山里海」が、佐渡市の「トキと共生する佐渡の里山」と共に、国際連合食糧農業機関(FAO)により、世界農業遺産(GIAHS:Globally Important Agricultural Heritage Systems)に認定されました。
中でも、輪島市(石川県)の国指定名勝「白米千枚田(しろよねせんまいだ))」は、日本の農業の原風景で、そこでの米づくりは田の平均面積が18㎡と小さく、1004枚の棚田が連なり、ほとんどが昔ながらの人力による過酷な作業となっています。
くわで田起こし、あぜ塗りに励む家族連れのオーナー会員ら、輪島市白米町の白米千枚田で、北陸中日新聞、2016.4.25
輪島の白米千枚田は、日本農業の聖地の象徴として、全国発信されています。この景勝保存は、棚田オーナー制度に支えられています。
この田んぼで2016年4月24日、田の水漏れを防ぐあぜ塗りがあり、県内外のオーナー会員、オーナー田の管理と耕作指導をする地元ボランティア団体「白米千枚田愛好会」メンバーら計約60人が作業に励みました。
オーナー会員制度は本年度で10年目。1004枚の田んぼのうち、現在220枚がオーナー会員の田んぼ。会員は4月時点で162組で、同時期で比べると過去最多だという。
今年初めてオーナーになった堀文彦さん(38、会社員、金沢市)は「思ったより重労働。地元の皆さんの大変さを感じた」と話しました。田植えは5月15日に予定されています。
〇 輪島・白米千枚田(ホームページ、石川県輪島市白米町): http://senmaida.wajima-kankou.jp/
世界農業遺産、能登、輪島の白米千枚田、石川県輪島市白米町、2015.5.5
(Link)
〇 能登行楽 ドライブ(5月5日)、のと里山海道を行楽ドライブ、能登最北端、狼煙の禄剛埼灯台、揚げ浜式製塩のすず塩田村、輪島の白米千枚田の棚田、とは(2015.5.6):http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-e7ae.html
○ 世界農業遺産「能登の里山里海」情報ポータル(石川県金沢市鞍月1-1 石川県農林水産部里山振興室内): http://www.pref.ishikawa.jp/satoyama/noto-giahs/
○ 千枚田は、2017年(平成29年)4月現在、1004枚のうち、オーナー田が443枚、このほか輪島市やJAおおぞらなどが耕作しています。地元白米町で耕作しているのは一軒。オーナー158人の田は、ボランティア団体「白米千枚田愛耕会」が管理、耕作指導をしています。2017年5月14日、田植えイベントがあり、オーナー158組、市内の児童センターや高校のボランティア約300人が日本海を望みながら、さわやかな汗を流しました。
〇 あぜのきらめきー輪島・米白千枚田、発光ダイオード(LED)でライトアップ
冬季も千枚田に観光客を呼び込もうと輪島市などが実施し、今年で7回目、来年3月11日まで続く。約2万1千個のLEDが日没と共に光り、千枚田が日本海を背に幻想的に浮かび上がる。
あぜに並べたLED装置「ペットボタル」は10月8日、ボランティアら約250人が設置した。LEDは太陽光電池で点灯。約30分ごとに黄色とピンクに色を変え、日没から約4時間点灯する。今年は色が変化する際に「リーン、リーン」とスズムシの鳴き声のような音で知らせるペットボタルも散策路沿いに設置された。(朝日新聞、2017.11.17)
(Link)
〇 あぜのきらめき、白米千枚田(輪島市、石川県): http://senmaida.wajima-kankou.jp/calendar/lightup/
〇 輪島市の花「雪割草」の展示
雪割草にはさまざまな種類があるが、輪島市門前町の猿山は、その一種「オオミスミソウ」(キンポウゲ科)の日本有数の群生地として知られている。市は2016年に、市の花の周知や群生地の環境保全のために3月を「雪割草月間」と定め、市役所本庁舎や禅の里交流館の入り口などに雪割草を並べている。一週間ほどたてば、紫やピンク、白色の花が次々と咲き始めるとみている。(北陸中日新聞、2018.3.3)
能登雪割草まつり・門前そばの市(輪島市、ほっと石川旅ねっと): https://www.hot-ishikawa.jp/event/21129
〇 輪島の海女漁 国文化財に
国の文化審議会は、2018年1月19日、石川県輪島市に伝わる「輪島の海女漁の技術」を重要無形民俗文化財に指定するよう、林芳正文部科学大臣に答申し、3月8日、答申通り決定された。県内の国指定重要無形民俗文化財は8件となる。
海女の誇り 今後も 輪島の漁 国文化財指定(北陸中日新聞):http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20180309/CK2018030902000049.html
輪島市の海女漁は、日本最古の和歌集「万葉集」や平安時代の説話集「今昔物語」に記述があるほか、江戸時代に加賀藩が保護するなど長い歴史がある。現在では、約200人が海女漁に従事し、伝統の素潜り魚を受け継いでいる。
主な漁場は、輪島沖の舳倉島や七ツ島。資源保護のため禁漁機関としている10月以外は海に潜り、夏はアワビやサザエ、冬はナマコや岩ノリなどを採って、生計を立てている。(北陸中日新聞、2018.1.20)