« 2021年3月 | トップページ

2022年2月の1件の記事

2022年2月 8日 (火)

日本海側の雷は冬が主、53年前には冬季雷による金沢での自衛隊機墜落、饒村曜 気象予報士(2022.2.8)

雷の発生

雷は、空気中での音と光を伴う放電現象で、強い上昇気流がある積乱雲で生じる。積乱雲の中には、氷の結晶やひょう、あられが混在し、激しい上昇気流によって衝突を繰り返す。


衝突した氷の粒子は、摩擦力によって静電気が生じ、小さい粒は正電荷、大きい粒は負電荷を帯びる性質があり、大きくて重たいあられやひょうは負電荷を帯びて雲の下部に集まる。一方、小さくて軽い氷の結晶は正電荷を帯びて雲の上部に集まる。

こうして雲の上下に正負の電気が蓄えられ、一定以上になると、雲と雲、雲と地面の間に放電が起きる。 これが雷で、多くの雷は雲の下部の負電荷から発生する。

夏の太平洋側の雷雲の高さは10000mを超えるが、冬の日本海側の雷雲の高さは5000m程度と低いため、雲の雲頂付近の正電荷からの落雷もある。

 

雷の模式図

 

雷の多い地方

日本で雷が多いのは、東北から北陸地方にかけての日本海沿岸で、これは夏だけでなく冬も雷の発生数が多いためで、金沢の45.1日が最多となっている。

なお、日本海側の雷は、夏の太平洋側の雷の場合の半分以下の、背の低い積乱雲でも発生するが、その威力は太平洋側とそん色がなく、むしろ強いという人もいる。このため、日本海側の地方では、冬の雷によって多くの大きな被害が発生している。

 

全国各地の気象台や測候所の目視観測に基づく雷日数(雷を観測した日の合計)の平年値(平成3年(1991)~令和2年(2020年)までの30年間の平均)

自衛隊機墜落

今から53年前、昭和44年(1969年)2月8日11時59分ごろ、金沢市の住宅に航空自衛隊小松基地のF-104J戦闘機が墜落し、市民4人が死亡し、民家16戸が全半焼するという自衛隊初の大惨事が起きた。

戦闘機は、茨城県の百里基地から小松基地に向かう途中で、金沢市上空1,000mで雷の直撃を受けたことによる墜落であった。

金沢地方気象台では、早朝からみぞれや雪あられを観測しており、11時58分に強い雷電(一声のみ)を観測し、その約1分後に自衛隊機墜落の衝撃音を聞いている。

 

昭和44年(1969年)2月8日9時の地上天気図

 

当時、本州の南岸を前線を伴った低気圧が東進し、日本海には上空に強い寒気が入っていることを示す小さな低気圧があり、 日本海の低気圧から天気図には記入されない弱い寒冷前線が南西に伸びており、大気は広い範囲で不安定であった。

冬の日本海側の地方では、昔から冬の大荒れの天気に伴う雷を「雪おこし」として恐れてきたが、今でも雷が鳴ったら、警戒を要する。

 

Yahoo!ニュース、饒村曜(気象予報士)、2022.2.8

 

(Link)

Ameblo.2010.2.22

 

ココログ、2010.2.22




« 2021年3月 | トップページ

フォト

アクセス解析

2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー

無料ブログはココログ