カテゴリー「● 健康食品(食物、飲物、成分)」の10件の記事

2013年1月24日 (木)

梅干(うめぼし)、烏梅(うばい)と梅エキスの薬用効果、日の丸弁当という合理的な食品、とは(2013.1.24)

  (バラ科サクラ属)の原産中国です。日本には、古く、飛鳥、白鳳の頃、遣唐使により、烏梅(うばい)が伝えられました。これは、未熟の梅の実の果皮をいぶし干した生薬です。色が黒く香気があり、はれもの、下痢などの薬用とし、また染料にも使いました。

 民間療法として、梅干熱灰に埋めて黒焼きしたものを熱湯に入れ、かきまぜて飲むと、せき効果があることが伝えられています。

 胃弱の人や食欲のない人は、食後に一個ずつ梅干しを食べると健胃の効果があるなど、梅干しは解熱痛み止めのほか、防腐、殺菌などに広く用いられてきました。

 薬効、主な成分クエン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸を含んでいるからです。今でも果肉の汁を煮詰めてつくった、紀州(和歌山)産の青梅、南高梅などの梅エキス(梅肉エキスとも、民間薬)が市販されています。

 私は、家内(尊子、タカコ)の両親(佐古、徳島)手作りの黒い粘性状の梅エキスを、箸(はし)に付け、オブラートで包み、水で飲んだことがあります。殺菌力が非常に強く、飲むとすぐ下痢が止まって回復したのを覚えています。

 日本では梅は、薬用のほか、食用として用いられ、日の丸弁当というのは、主食は99%が米で、副食は梅干し一つだけの弁当で、栄養学的には、低カロリーです。が、この一粒の梅干アルカリ性食品)は、胃の中に入るとすぐ、99%の酸性食品)の酸性を中和し、食べた米のほとんどが吸収されるので、労働のための理想食となります。

梅干(うめぼし、google画像) 梅干し(ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%85%E5%B9%B2%E3%81%97 

(解説) 梅干(うめぼし)は青梅の実を塩漬けにし、取り出して日光にさらした食品で、多くは6月頃、赤紫蘇(あかじそ)の葉を加えて紅色にして漬けます。

 酸性食品は、体内で酸化されて主として酸性の物質を生じ、体液の酸性度を高める、白米やパンなどの穀類、肉類、酒などの食品で、イオウ、塩素、リンなどの非金属元素を多く含むものです。

 アルカリ性食品は、体内で燃焼してアルカリ性の物質を生ずる、野菜、果物、牛乳などの食品で、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの金属元素を多く含むものです。 

 人の体液弱アルカリ性で、酸性食品の摂取については、相当量のアルカリ性食品をとることが望ましく、酸性食品を取りすぎると、そのバランスがくずれ、健康に影響するとされています。

 最近、梅干は塩気が多いと言うことで、低塩梅干も市販されていますが、食べる量を考えて、健康に役立てたいものです。、

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991); 樋口清之監修: 生活歳時記(第2版)、p.818~820、梅干し、三宝出版社(1994); 樋口清之: 梅干と日本刀(第7刷)、p.54~58、日の丸弁当は超合理的な食品、祥伝社(2005).

(参考資料) 烏梅(うばい、なんでも梅学): http://minabe.net/gaku/kurashi/ubai.html. 

地方特産の果物、ブドウ(葡萄)、イチゴ(莓)、ウメ(梅)、リンゴ(林檎)、ナシ(梨)、モモ(桃)、クリ(栗)、カキ(柿)、とは: http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/kagakufudoki236.html

 

2012年8月 4日 (土)

特定保健用食品(トクホ)、科学的な試験で健康の維持に役立つ効果が認められた食品(1000品目)、薬ではなく食品なので効能の過信は禁物! とは(2012.8.4)

   食品には健康を増進して病気を予防するいろいろな成分が含まれていることを、日本の研究者はいち早く見い出し、機能性食品(きのうせいしょくひん)と名づけました。そして、1991年(平成3年)、日本政府(消費者庁)は科学的に十分裏づけがある機能性食品に限って、「特定保健用食品トクホ)という表示を許可する制度を世界で初めてつくりました。 2012年(平成24年)5月には、特定保健用食品トクホ)が1000品目に達しています。

トクホ特定健康用食品、グラフィック、梅川淳一、The Asahi Shimbun、2012年(平成24年)6月30日)朝刊)

(解説) トクホ(特定健康用食品は、科学的な試験で健康の維持に役立つ効果が認められた食品で、消費者庁許可します。が、薬ではなく、あくまでも食品なので、うまく使えば体調を整えるのに有効ですが、過度に期待を寄せるのは得策ではないという。

 健康食品分野には、おなかの調子を整える食品(ヨーグルト)、コレステロールが気になる方の食品(食用油)、血圧が高めの方の食品(お茶)、歯を丈夫で健康にする食品(ガム)などがあります。 日本健康・栄養食品協会(ホームページ、トクホ情報含む): http://www.jhnfa.org/

 その一方で、消費者トクホに過度の期待を抱くことも懸念され、2005年(平成17年)より、トクホの容器に「食生活は主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを」という文言の表示が義務づけられています。

 また、健康食品(トクホ)の安全性や有効性の情報については、国内外の健康被害情報なども含めて、国立健康・栄養研究所のウェブサイトに紹介されています。 国立健康・栄養研究所(ホームページ、トクホの安全性・有効性情報含む):http://www0.nih.go.jp/eiken/.

 日本健康・栄養食品協会によると、2011年(平成23年)度のトクホ市場約5200億円という。トクホ1000品目の中でも大きな割合を占めているのは整腸関連、次いで中性脂肪・体脂肪関連です。その他、血糖値関連、歯関連、骨・ミネラル関連、血圧関連、コレステロール関連などがトクホ市場に出回っています。

 私は毎日、食後には強力わかもと (わかもと製薬株式会社)を飲んでいますが、今のところ胃腸の調子はよさそうです。このラベルには胃と腸のお薬(胃に消化酵素、腸に乳酸菌、疲れた体の栄養補給にビール酵母など3つの天然由来成分)と書いてありますが、はっきりと指定医薬部外品!の表示もあり、法律上は薬ではなく代表的な整腸関連のトクホと思われます。

(参考文献) 日本化学会編: 化学ってそういうこと! 夢が広がる分子の世界、p.112~113、健康にいい食品ってあるの? 化学同人(2003); 朝日新聞: 元気のひけつ あくまで食品、過信禁物、上手に使いたい特定保健用食品(トクホ)、2012年(平成24年)6月30日(土)、朝刊より.

2012年7月27日 (金)

乳酸菌(にゅうさんきん)、乳酸菌の働きによって作られている食品(ヨーグルト、チーズ、乳酸飲料、漬物、醤油、味噌など)、ポリ乳酸(プラスチックの素材)、とは(2012.7.27)

   微生物(びせいぶつ、細菌(さいきん)、酵母(こうぼ)、黴(かび)など)が有機物を分解する働きは、人々の役に立つときには発酵(はっこう)、有害なときには腐敗(ふはい)と呼ばれています。

 乳酸発酵(にゅうさんはっっこう)は、乳酸菌糖類酸素の存在しないところで分解し乳酸を生じる発酵です。ヨーグルトチーズの酪農品(らくのうひん)、乳酸飲料のほか、漬物(つけもの)、醤油(しょうゆ)、味噌(みそ)などの製造に利用されています。

 乳酸(にゅうさん、αーオキシプロピオン酸とも)は、ブドウ糖を乳酸菌で発酵させる乳酸発酵や激しい筋肉運動など、糖を無酸素状態で分解することによって生じます。動物の体内、特に疲労した筋肉中に蓄積されます。これは糖の代謝過程の最終産物で、筋肉中では筋肉運動に際しグリコーゲン(動物性のデンプン多糖類の一種)の代謝により生じます。無色、水飴状の物質で、酸味を有し、無臭です。 乳酸は、牛乳が酸敗(さんぱい、酸化、加水分解などの反応により変質)したものから初めて見出されたことに由来しています。

 乳酸菌(にゅうさんきん、球菌と桿菌

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乳酸菌(にゅうさんきん、上 球菌(きゅうきん)、下 桿菌(かんきん)、電子顕微鏡写真、北陸中日新聞、2012年3月4日朝刊)  乳酸菌の大きさは、直径1マイクロメートル、長さ数マイクロメートルで、1ミリの千分の一という小ささです。

(解説) 乳酸菌(にゅうさんきん)は、ブドウ糖を分解して酸味のある乳酸を50%以上生成する細菌の総称です。代表的なものは、形が丸い連鎖球菌科のグラム陽性球菌および形が細長い乳酸桿(かん)菌科のグラム陽性(かん)であり、腸球菌、ブルガリア菌、ビフィズス菌などが属します。

 乳酸菌は約300種あり、その中で動物に生息しているものはわずか十数種ほどで、圧倒的に植物由来のものが多いです。 植物性乳酸菌(岡田早苗教授、東京農業大学): http://www.nodai.ac.jp/teacher/okada/index.html

 乳酸菌は、人や動物の口腔(こうくう)、腸管、膣(ちつ)のほか、自然界の糖類のある食べ物の中などにいます。日本人は昔から漬物(つけもの)や醤油(しょうゆ)、味噌(みそ)を食べることで自然と体に乳酸菌を取り入れてきました。

 乳酸菌人間の体には無害で、小腸にある小さなくぼみが、乳酸菌が通過したことをキャッチするとウイルスやばい菌を攻撃する抗体(こうたい)の働きが強まるなど、感染防御の役割を果たすといわれ、腸の働きを整えるだけでなく、最近は食べ続けることで、風邪(かぜ)やインフルエンザ、花粉症(かふんしょう)などのアレルギー症状にかかりにくくなる機能が注目されています。

 乳酸飲料(にゅうさんいんりょう、乳酸菌飲料とも)は、乳または乳製品を乳酸菌または酵母で発酵させた液を主原料とした飲料です。多くは脱脂乳、脱脂粉乳が使用され、砂糖や香料などを加え加熱殺菌してつくります。整腸作用があるといわれています。

○ ポリ乳酸プラチスックの素材

 また、プラスチックとして注目されているポリ乳酸は、乳酸菌がつくる乳酸に熱を加えて水を取り出すと、分子がくっついてできる素材です。乳酸菌による発酵には、トウモロコシデンプンから取り出したブドウ糖を使います。従来のプラスチックと同じように加工ができ、パソコンや車フロアマット、食品トレー、コピー機などに使われています。もともとは、手術で縫う糸など医療用の材料でした。商品包装には「ポリ乳酸」または「PLA]と表示されています。

 私は、朝食のとき毎日、パンにチーズとジャム、コーヒー、サラダ、果物のほか、腸の働きを整えるヨーグルトなどいただき、おかげさまで、健康で元気に過ごしています。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991); 日本化学会編: 化学ってそういうこと! 夢が広がる分子の世界、化学同人(2003); 北陸中日新聞: なるほどランド、食品に素材に 乳酸菌活躍(食べると、どこから、進む研究)、2012年(平成24年)3月4日(日)朝刊.

(追加説明)

〇 醤油の五大産地は、かって、石川県金沢市大野町のほか、千葉県・野田、銚子、兵庫県・龍野、香川県・小豆島で、そこの町には、多くの醤油・みそ醸造元があります。大野醤油は、400年の歴史があり、加賀料理を引き立てる調味料で、生産量は全国の1%にも満たないが、石川県での消費量の7割を占めています。

 北陸の新鮮な刺し身には、大野醤油が一番合うという。その特徴は、甘口。昆布出し汁によく合う甘口です。色の濃さは、薄口と濃い口の中間。業界が定める色番号で濃い口が八~十番、薄口が二十番以上。大野醤油は十二番という。煮物に使っても食材の色を壊さない。透明で素材を引き立てる黒子役です。見た目に美しさにこだわる加賀料理には大野醤油の持ち味が生きる。加賀料理の縁の下の力持ちです。(くらしの作文、青山 勲、富山市、無職、72歳、料理の素材を生かす醤油、北陸中日新聞、2016.10.26、金沢市大野町を友人とともに訪ねた。)

 

2012年5月29日 (火)

塩(食塩とも)、おにぎりと塩、スイカと塩、家畜の草食動物(牛、馬)と塩、塩の主成分(塩化ナトリウム)の働き、塩の清めの役目、忠臣蔵の発端は塩をめぐる商業利権、とは(2012.5.29)

   (食塩とも)は、主成分が塩化ナトリウム(97%>)ですが、少量のカルシウム塩やマグネシウム塩(3%<)含み、塩味の味付け以上に、人や動植物の体(からだ)の生命維持に大切な役割を担っています。そこで、おにぎりと塩、スイカと塩、家畜の草食動物と塩など、重要な塩の働きについて、改めて調べてみました。

(食塩とも、結晶、ウィキペディア: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%A9、google画像) 

〈解説) 現在、日本国内で使われる塩の約85%は輸入にたより、メキシコとオーストラリアの2カ国で9割を占めています。そのほとんどは、海水(平均2.8%の塩化ナトリウムを含む)を塩田に入れて自然蒸発で結晶させた天日塩で、主に工業用に使われています。なお、家庭用・食品加工用の塩はほとんどが国産です。

 ○ 体の中の塩の働き

 塩は、食べて、それがエネルギーになるというものではなく、体細胞における体液の浸透圧(しんとうあつ)のバランス維持をはじめ、体の中にある栄養成分などを血液とともに循環(じゅんかん)させ、最後にその排泄(はいせつ)を助け、健康を保持する働きをしています。

 エネルギーを生む食物は、その中に霊が宿っているというので、たいてい神に祭られています。米(こめ)なら米、麦(むぎ)なら麦、粟(あわ)なら粟、それぞれ穀霊(こくれい、穀物の中にこもっていると信ぜられている神霊)というものがありますが、塩には霊がないので、塩自体を神に祭った例(ためし)は、ありません。

 ○ おにぎりと塩

 ほとんど目立った味のないご飯が、手に塩をまぶしてにぎるだけで非常においしくなるのは、とても不思議です。その決定的な理由は定かではありませんが、推測は可能です。

 米のような植物には、カリウムが多く、白米には、ナトリウムが0.001%に対し、カリウムは0.1%ほど含まれています。ナトリウムは、血液中に存在し、細胞内にはほとんどないのですが、カリウムは逆に、血液中には少なく主に細胞内にあります。そして、血液中で多すぎるカリウムはすぐに尿に排出され、このとき、ナトリウムも同時に出てしまいます。このため、カリウムの多い食品をとったときはナトリウムも多くとらないとつり合いません。

 ご飯のようなカリウムの多い食品に、ナトリウム、つまり塩を加えるとおいしく感じるのは偶然ではなく、体がバランスをとろうとしているからだと考えられます。同じように、カリウムの多いビールを飲むと、塩辛いつまみが欲しくなります。

 日本人が塩をまぶしておにぎりを握るのは、おそらく、今よりもっと植物性の食品を多く食べ、汗を流してナトリウムを失っていた時代、ナトリウム不足に敏感であった名残かも知れません。

○ スイカと塩 

 スイカを食べるとき、塩をふりかけるとおいしく感じるのは、塩味が甘いスイカの味を強調させる、対比効果(たいひこうか)によるものと説明されています。対比(たいひ)は、質の異なる刺激(しげき)を同時に与えたときに、一方の質の強度が高められる現象です。が、このメカニズムについては、まだよく分かっていません。

 塩味は、基本的には、食塩などに含まれるナトリウムイオンが味細胞の突起(とっき)にあるチャンネル(特定のイオンを一定方向に通す通路)を通過することによって起こります。カリウムイオンは、純粋な塩味とは異なる味を生じますが、そのメカニズムについても明らかではありません。

 また、スイカにはカリウムが多く、白米と同様、ナトリウムが0.001%に対し、カリウムは0.1%ほど含まれています。ということで、食べるときに塩をふりかけるのは、おにぎりと塩の場合と同じように、体がバランスをとろうとしてナトリウムを要求しているとも考えられます。 

  ところで、私は以前、スイカの種は毒なので食べないようにと聞いていたのですが、 最近、スイカの種にはリノール酸やタンパク質、ビタミンBやEが豊富に含まれていて、栄養たっぷりで、中国ではお菓子として食べていることを知り驚きました。 食べられる種、食べない方がよい種大切なものを大切に): http://hanbey8.jugem.jp/?cid=7

○ 家畜の草食動物(牛、馬)と塩

 塩は体内で血液に混じって、体液の浸透圧(しんとうあつ)のバランス維持をはじめ、体調を整える働きをします。牛、馬などの草食動物は、ナトリウムをほとんど含まず(0.001%)、カリウムの多い(0.8%ほど)植物をえさにしているため、盛んにナトリウムを含む塩を欲しがります。牧場ではえさに混ぜたり、塩のかたまりを自由になめられるように置いてあります。なお、1日にとる塩の必要量は、人では11.5g、家畜の牛では80g、馬では30~40gとのことです。

 私は、以前に母親の羊水(ようすい)の成分が海水のものとよく似ていることを聞いたことがあり、はるか昔、海の中で生命が誕生したことを思い浮かべました。

〈参考文献) 新村出編: 広辞苑(第四版)、岩波書店(1991); 宮本常一: 塩の道(第45刷)、講談社(2007); 北陸中日新聞: 塩の世界、中日サンデー版、世界と日本、大図解シリーズ、No.808,2007年(平成19年)10月21日(日)朝刊; 日本味と匂学会編: 味の何でも小事典(第4刷9,p.196、伏木亨、おにぎりと塩、講談社(2010).

(追加説明)  ○ 塩の用途 国内で1年間に消費されている約960万トンの塩の8割弱は工業用の原料となり、その用途は鏡やタイヤ、せっけん、CD(コンパクトディスク)、新聞紙などと、多岐(たき)にわたっています。 一方、家庭で使う量はわずか3.2%で、みそ、しょうゆ、加工食品などの食用加工用に使う分を合わせても、食用は全体の13%です。

○ 塩の清めの役目悪魔払いの信仰) 昔は海水でからだを洗って、悪魔(あくま)と不潔なものを取り去る清めをしていました。が、日常生活では簡単にからだを洗えないので、塩の結晶をからだにまくことにより、海水で洗うのと同じにしました。

 たとえば、いやな訪問客が帰ったあととか、お葬式から帰ってきた時など、よく玄関で塩をまいて清めます。いやな訪問客が帰った時は、いやな人は家庭内に悪魔(あくま)やよくないものを持ってきたので、塩で清めようということです。また、お葬式から帰った時は、死んだ人の霊を持って帰ってきたので、塩で死霊(しれい)を禊(みそ)ぎ払おうというわけです。(樋口清之: 日本の風俗起源を知る楽しみ、p.41~42、大和書房(2002)より).

○ 忠臣蔵の発端は塩をめぐる商業利権(仮名手本忠臣蔵) 浅野家は元来常陸(ひたち、茨城)笠間藩(かさまはん)なので、播州(ばんしゅう、播磨、はりま、とも、兵庫)赤穂(あこう)に転封させられたのを機会に、海岸で何か殖産興業(しょくさんこうぎょう)をやれないかと考え、赤穂塩を始めました。そこで大石良雄(内蔵助)は赤穂の塩を、はじめは京都、大阪、堺(さかい)という大きな消費都市に売ろうと市場開拓し、大阪商人がその塩を買い占めて、菱垣廻船(ひがきかいせん)に積んで江戸に運びました。

 将軍(第5代)徳川綱吉(とくがわつなよし、1680~1709)の朝起きの歯磨き用に、赤穂塩を献上し、「赤穂の御用塩」として評判が高まり、江戸っ子にもよく売れました。が、三河の吉良塩は売れなくなってしまいました。このように、忠臣蔵の発端(ほったん)は、じつは商業利得権の争奪戦にあった。

 仮名手本蔵をはじめ、芝居や小説にはかなりの嘘(うそ)があるという。というのは、あの「松の廊下刃傷(ろうかにんじょう)」の2日前まで、吉良義央(きらよしなか、のち上野介、1641~1702)は京都にいました。そして勅使(ちょくし)接伴(せっぱん、接待)がわかったので、勅使より一足先に大急ぎで江戸に帰りました。巷説(こうせつ)にあるように浅野長矩(あさのながのり、1667~1701)から賄賂(わいろ)を取る暇(ひま)などなかったのが事実という。(樋口清之、奈良守康: 新・梅干しと日本刀、江戸・東京編、p.199~202、忠臣蔵、塩をめぐる商業利権が発端(ほったん)となった、祥伝社(2000)より).

 

2012年4月16日 (月)

ネバネバ成分(粘液、ムチン)を含む食物、ヤマノイモ、ナットウ、コンブ、ナメコ、トロロアオイ、サトイモ、レンコン、オクラ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、粘液の働き、とは(2012.4.16)

   食物粘液(ムチン)のネバネバ成分は、人の健康によい働きをしているといわれています。そこで、それらを含む食物について、また、その成分(粘液糖タンパク質の混合物)の生物体における働きについても、改めて調べてみました。

 ネバネバ成分を含む食物として、ヤマノイモ(山芋、ヤマイモとも)の仲間のジネンジョ(自然薯)、ナガイモ(長芋)、ツクネイモ(捏ね芋、大和イモ(銀杏イモとも)、丹波山のイモ、伊勢イモ、加賀丸イモとも)のほか、ナットウ(納豆)、コンブ(昆布)などの海藻、ナメコ(滑子)、トロロアオイ(黄葵)、サトイモ(里芋)、レンコン(蓮根)、オクラ(秋葵)、モロヘイヤ(Mulukhiyya、シマツナソ、縞綱麻とも)、ツルムラサキ(蔓紫)などがよく知られています。

○ ヤマノイモ(山芋)のジネンジョ(自然薯)

 ジネンジョ(自然薯)は、ヤマノイモ科(ヤマノイモ属)の多年生つる草です。日本各地の山野に自生しています。塊根(かいこん)は長い円柱形です。茎は細長く左巻きに他物にからみつきます。雌雄(しゆう)異株です。葉は対生し長心臓形です。夏、白色の小花を穂状につけ、花後、三稜翼をもつ果実を結び、また別に「むかご」という珠芽を葉のつけ根に生じ、これでもふえます。塊根と「むかご」は食用となります。

自然薯

ヤマノイモ(山芋、ジネンジョ(自然薯)、野菜ナビ、google画像):  http://www.yasainavi.com/zukan/yamanoimo.htm.

○ ヤマノイモ(山芋)のナガイモ(長芋) 

 ナガイモ(長芋)は、ヤマノイモ科(ヤマノイモ属)の多年生つる植物です。中国の原産ですが、日本に渡来したのはいつ頃か不明です。長さが1mほどになります。主産地は、北海道、青森、長野のほか、千葉、群馬、鳥取、茨城、山形、愛媛、大分などの各県です。

 ナガイモはすってトロロ汁や山かけにするほか、短冊(たんざく)に切って二杯酢、あるいは酢味噌で食べます。なお、トロロ汁や山かけは食べる直前におろさないと、黒っぽくなるので注意すること。また、新イモはアクが強いので、酢水で十分さらすとよい。

長いも

ヤマノイモ(山芋、ナガイモ(長芋)、野菜ナビ、google画像):  http://www.yasainavi.com/zukan/yamanoimo.htm.

○ ヤマノイモ(山芋)のツクネイモ(捏ね芋、ヤマトイモ、丹波山のイモ、伊勢イモ、加賀丸イモとも)

 ツクネイモ捏ね芋、ツクイモ、コブシイモ、イチョウイモとも)は、ヤマノイモ科(ヤマノイモ属)の一変種です。塊茎は不規則な塊状(かいじょう)をなし「とろろ」にして食用とします。にぎりこぶしのような丸いゴツゴツとした形をしたイモです。また、掌状(しょうじょう)のイチョウイモといった品種もあります。おもに関西や中国地方で栽培されています。

 粘りけが強くおろしてとろろ汁にしたり揚げ物などにすると美味です。また、まんじゅうなどの和菓子の材料としても使用されます。地域によって呼称があり、京都府では「丹波山の芋」、石川県では「加賀丸いも」、三重県では「伊勢いも」などと呼ぶこともあります。

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ヤマノイモ(山芋、ツクネイモ(捏ね芋、大和イモ、丹波山のイモ、伊勢イモ、加賀丸イモとも)、野菜ナビ、google画像):  http://www.yasainavi.com/zukan/yamanoimo.htm.

○ ナットウ(納豆) 

 ナットウ納豆)は、糸引納豆とも、つと納豆とも呼ばれています。よく煮た白いダイズをワラづとに入れ、ワラに付いている天然の納豆菌の作用で発酵させたものです。ナットウ(納豆)は寺院で発達した食品です。納所(なっしょ)で作られる豆ということから、その名が生まれたといわれる。

 ナットウ(納豆)は普通、刻みネギ、ときガラシ、醤油(しょうゆ)などを加えて混ぜ、熱いご飯にかけて食べます。このほか、納豆汁、納豆そばなど、調理法はいろいろあります。

ナットウ納豆、科学技術研究所、google画像):http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-daizu_large.html.

○ コンブ(昆布) 

 コンブ(昆布)は、褐藻(かっそう)類のコンブ科(コンブ目)の海藻です。日本に産するものだけでも10余種類に及びます。主に北海道から三陸一帯でとれます。コンブと日本人のつき合いは古く、「続日本紀」の715年(霊亀3年)の項に、コンブのことが記されています。コンブはその名が「よろこぶ」に通じるところから、古来、祝儀に用いられる風習があります。

 コンブは各種の料理や加工品に広く利用されているが、味の点でもっともすぐれているのがマコンブです。また、ダシ汁用には、利尻(りしり)コンブ三石コンブなどが使われます。ちなみに、コンブの語源は形の上から名づけられた「広布」(ひろめ)という言葉にあるといわれています。

コンブ昆布、科学技術研究所、google画像): http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/kaisoh_konbu_large.html.

○ ナメコ(滑子)

 ナメコ(滑子)は、モエギタケ科(ハラタケ目、スギタケ属)のキノコです。ブナをはじめとする広葉樹の幹に生じます。現在では、人工栽培されたものがほとんどです。山形、宮城、福島など東北地方が主産地です。ナメコの味わいは、ヌルッとしたあの舌ざわりにあります。カサの直径が1cmまでの小粒のものがやはりうまい。

 調理法は赤ダシが最高です。豆腐やミツバをあしらうとなおいい。このほか、ゆでてダイコンおろしと合わせたり、酢の物にしたりします。また、かけそばにナメコをかけた「ナメコそば」もうまい。ちなみに、これはもともと会津地方の名物です。

ナメコ滑子、ウィキペディア、google画像): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%A1%E3%82%B3.

○ トロロアオイ(黄葵) 

 トロロアオイ(黄葵) は、アオイ科(トロロアオイ属)の一年草、原産は中国です。高さ1m、夏秋の頃、茎梢に黄色で底部は紅紫色、大形五弁の花を1日だけ開きます。花後、楕円形の朔果(さくか)を結びます。根の粘液は和紙の糊料、また、胃腸炎、喉頭炎(こうとうえん)などの薬用となります。

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トロロアオイ黄葵、ウィキペディア、google画像): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%82%A2%E3%82%AA%E3%82%A4.

○ サトイモ(里芋) 

 サトイモ(里芋)は、サトイモ科(サトイモ属)の宿根植物です。原産地は熱帯アジアです。日本へは古く奈良時代に渡来し、食用にされました。サトイモは昔から祝祭に用いられましたが、旧暦八月一五夜の月見に「きぬかつぎ」をお供えするのはその名残りという。この「きぬかつぎ」というのは、泥だけ洗って、皮つきのまま蒸したものです。ゴマ塩をかけて食べるとうまい。主産地は宮崎、千葉、埼玉、鹿児島などの各県です。

 サトイモはまた、ふくめ煮にしたり、トリ肉、小エビ、ナス、レンコンなどと煮合わせたりしてもよい。サトイモという名は、ヤマイモに対して、里で栽培されたところから生まれたものです。

里芋

サトイモ里芋土垂(どだれ)、野菜ナビ、google画像):http://www.yasainavi.com/zukan/satoimo.htm.

○ レンコン(蓮根) 

 レンコン(蓮根)は、スイレン科(ハス属)のハスの根をさします。蜂の巣のような切り口をしているので、「ハチス」ともいわれます。ハスは江戸時代、鑑賞用に栽培されましたが、現在はもっぱらレンコンを食用とするために作られています。主産地は茨城、徳島、愛知のほか、千葉、佐賀、山口といった各県の湿地帯です。

 レンコンの調理法としては、酢の物、あえ物、煮物、すし種、炊きこみご飯などがあげられます。アクが強いので、皮をむいたらすぐに塩または酢を入れた水につけること。また、白くゆでるには、アク抜きをしてから酢を落とした湯でさっとゆで上げ、さましたのち、甘酢などにつけるとよい。

れんこん

レンコン蓮根中国種群、野菜ナビ、google画像): http://www.yasainavi.com/zukan/renkon.htm.

○ オクラ(秋葵)  

 オクラ(秋葵)は、アオイ科(トロロアオイ属)の野菜です。芙蓉(ふよう)に似た黄色い花が咲いた後、葉のつけ根にさやが残ります。このさやを食用にします。生のままマヨネーズや食塩で食べたり、もみノリをかけて酢の物にしたり、あるいは納豆とあえたりします。ぬるぬるした舌ざわりが何ともいえない。このほか、油いためやてんぷら、サラダ、スープ、シチューなどの材料にもなります。

 オクラの原産地は、アメリカ南部および西インド諸島です。明治の初めにアメリカから移入されあした。そのねばり気から、「アメリカ・ネリ」の異称もあります。家庭でも簡単に栽培することができます。 

Bucket of raw okra pods.jpg

オクラ秋葵、陸蓮根とも、ウィキペディア、google画像): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AF%E3%83%A9.

○ モロヘイヤ(Mulukhiyya、シマツナソ、縞綱麻、とも) 

 モロヘイヤ(Mulukhiyya、シマツナソ、縞綱麻、とも)は、シナノキ科(シナソ属)の一年生草本です。エジプトを中心とする中近東地域で栽培され、高温で乾燥地帯でも育つ生命力の強い野菜です。クレオパトラも好んで食べたといわれており、エジプト生まれの「モロヘイヤ」は、アラビア語で、「王様の食べる野菜」という意味です。が、、古来、エジプトで日常的に食べられていた庶民の味でした。

 日本には、1980年代にはいってから栽培されはじめましたが、最近、健康志向が高まる中、栄養価も高く、注目の野菜です。  成長は早く、半年で2m ほどになります。青ジソに似た葉をおしていて、その葉や若い茎だけを摘んで食用にします。高温多湿の日本でもよく育ちます。

モロヘイヤシマツナソ、縞綱麻、とも、ウィキペディア、google画像): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%84%E3%83%8A%E3%82%BD.

○ ツルムラサキ(蔓紫) 

 ツルムラサキ(蔓紫)は、ツルムラサキ科(ツルムラサキ属)のつる性の一年草、熱帯アジア原産です。庭などに植えられ、茎や葉は肉質で、茎は長さ1m内外、広卵形の葉を互生します。夏から秋、葉腋(ようえき)から太く長い花茎を出し、花弁のない花を穂状に密につけます。がくは白色から紅色に変わり、基部は袋状となります。

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ツルムラサキ蔓紫、アタリヤ農園、google画像

○ ネバネバ成分(粘液、ムチン)の生物体における働き

 粘液(ねんえき)は、一般に、生物体の体表や体内に生成し、保持される粘性な水溶液の総称です。多くは特定の腺(粘液腺、ねんえきせん)の分泌物(ぶんぴぶつ)です。粘液の主成分、ムチン (mucin) は、動物の上皮細胞などから分泌される粘性物質です。植物にも含まれるほか、一部の菌類も分泌します。 ムチン(粘素、ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%81%E3%83%B3

 粘液物質(ムチン、粘質)は、糖タンパク質、糖のほか、コンドロイチン硫酸やヒアルロン酸、ペクチン酸など牽糸性(けんしせい)の高分子化合物を含みます。実際には分子量100万~1000万の、糖を多量に含む糖タンパク質(粘液糖タンパク質)の混合物であり、ぬるぬるした性状により、当該(とうがい)体部の細胞保護潤滑物質清掃物質としての役割を担っています。 

 ムチンは、糖質とたんぱく質が結合した糖たんぱく質水溶性食物繊維の一種です。目や胃腸などの粘膜の表面をカバーし、水分をつなぎとめる働きがあります。消化器や呼吸器官の表面も、主成分がムチンのヌルヌルした粘液でおおわれています。 唾液腺ホルモンの分泌を促し、食欲を増進させる働きもします。また、ムチンは、肝臓や腎臓の機能を高める作用があり、細胞を活性化、老化の防止に役立つという。 ムチン(わかさの秘密、わかさ生活、京都): http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/mucin/.

 動物では、粘液腺からねばりのある液汁が分泌され、皮膚(ひふ)などが乾燥することを防ぐなど、種々の役割を果たします。食虫植物二枚貝などでは、食物の捕捉(ほそく)に不可欠の役割を演じます。 

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典、平凡社(1973); 新村出: 広辞苑、岩波書店(1991); 樋口清之監修: 生活歳時記(第2版)、三宝出版(1994); 大木、大沢、田中、千原編: 化学辞典(第1版)、東京化学同人(1994).

(参考資料) ○ 野菜ナビ(野菜情報サイト、さき): http://www.yasainavi.com/.

2012年2月20日 (月)

遺伝子組換え農作物(大豆、トウモロコシ、ジャガイモなど、8作物、169品種)、遺伝子組換え食品添加物(αーアミラーゼ、リボフラビン、キモシンなど、15品目)、安全性は?(2012.2.20)

   遺伝子組換え農作物とは、生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子(DNA、デオキシリボ酢酸)を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込んで改良した作物のことです。例えば、害虫や除草剤への抵抗力を高めた品種、味がよく乾燥に強い品種などがあります。

世界における遺伝子組換え農作物の栽培状況(農林水産省、2012年(平成24年)、google画像):http://food-entaku.org/gmo1.htm#kuni

(解説) 遺伝子組替え農作物を栽培している国は、2011年(平成23年)には、栽培面積(ht、ヘクタール)上位10カ国、米国(6680)、ブラジル(2540)、アルゼンチン(2290)、インド(940)、カナダ(880)、中国(350)、パラグアイ(260)、パキスタン(240)、南アフリカ(220)、ウルグアイ(110)など29カ国で、面積は計1億4800万htになります。1996年(平成8年)に商業栽培が始まってから年々拡大しています。が、日本では今のところ、商業的には栽培されていません。

○ 遺伝子組換え農作物(8作物、168品種)

遺伝子組換え食品(バイオテクノロジー食品、日本農芸化学会): http://nougei.jp/manabu/site/15_03.html. 

(解説) 遺伝子組換え農作物は、2011年(平成23年)には、大豆、トウモロコシ、ジャガイモ、ナタネ、ワタ、テンサイ(砂糖大根)、アルファルファ(紫うまごやし、糸もやしとも)、パパイアなど8作物、168品種の販売流通が認められています。その際、組み込んだ遺伝子の作るたんぱく質がアレルギーを起こさないかどうかなど、安全性を国が審査、認めたものが流通しています。

 遺伝子組換え作物の表示については、義務があるのは農作物と、豆腐、納豆、コーンスターチなど33種類の加工食品に遺伝子組み換えの原料を使う場合で、遺伝子組み換え作物を飼料にして育てた家畜の肉や卵は、表示は必要ありません。油や醤油(しょうゆ)なども、組み替え遺伝子やたんぱく質が加工の際に除去分解されるため対象外となっています。

 ○ 遺伝子組換え微生物で作る食品添加物(14品目)

 わが国では、2001年(平成13 年)4 月1 日、食品衛生法の規格基準を改正し、安全性審査を受けていない遺伝子組み換え添加物の輸入、販売等は禁止されています。

 厚生労働省は、2011年(平成23年)12月5日、韓国の食品メーカーが作った食品添加物日本の安全性審査を経ないまま国内に輸入、販売されていたと発表しました。

 遺伝子組み換えの微生物を使ってつくられた添加物はかつお節とシイタケの風味を出すため、たれやかまぼこ、ハムなどに用いられており、輸入量は年600~700トンに上り、これらの添加物を使った加工食品の量は、年180万~200万トンに上るとみられています。厚労省によると海外では広く使われており、安全性に問題があるとの情報なく、回収指示はしない方針です。一方、輸入している10 社に輸入と販売の停止を指示しました。

 2011年(平成23 年)12 月1 日に厚労省医薬食品局食品安全部が発行した、「安全性審査の手続きを経た遺伝子組み換え食品および添加物一覧」、によれば、遺伝子組み換え微生物を利用して製造している食品添加物(以下「遺伝子組み換え添加物」とも)は、α-アミラーゼ(でんぷん糖の製造に用いる加水分解酵素)やリボフラビン(ビタミンB2)、キモシン(チーズを作るときに用いられる凝乳酵素)、リパーゼ(体内の脂肪を分解する酵素)など、すでに7種類14 品目認可されており、市場で流通し、様々な食品に使用されています。

 現在、安全性審査が継続中食品添加物酵素アミノ酸など7品目あります。これらの食品添加物の多くは、既存の微生物を利用した製造よりも収率が良く、コスト面でメリットがあるために遺伝子組み換えを行った微生物を使用しています。そのため、近年、遺伝子組み換え添加物の開発や実用化は、国際的にも急速に広がっています。

 私は、人も自然の一部であり、不自然な食物が人の口から入り、異常な生体内反応を起こし、人の健康を害しないよう、国の徹底した安全対策とともに、各人の食の安全性に対する注意も必要かと思います。

(参考文献) 毎日新聞他: 国内のPL関連情報、2011 No.8、遺伝子組み換え微生物利用の食品添加物の流通、販売停止指示、2011年(平成23年)12月6日、朝刊より; 朝日新聞: ニュースがわからん! 遺伝子組み換え食品は安全なの? 国が審査しているが、すり抜けて流通した例も、2012年(平成24年)1月8日、朝刊より.

(参考資料) 遺伝子組換え食品(厚生労働省): http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/

遺伝子組換え食品Q&A厚生労働省医薬食品局食品安全部):  http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/qa/qa.html

安全性審査の手続きを経た遺伝子組換え食品および添加物一覧(2012年(平成24年)2月15日現在、食品169品種、添加物15品目、厚労省医薬食品局食品安全部): http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/dl/list.pdf

 

2011年11月15日 (火)

食品添加物(厚生労働省・消費者庁)、種類と働き、成分表示、食品衛生法、安全性の確保、とは(2011.11.15)

   食品(しょくひん、人が日常的に食物として摂取する物の総称。飲食物。食料品)には、着色料発色料保存料などの食品添加物(しょくひんてんかぶつ)を含むものがあり、それには天然物から得られたものと化学的に合成したものとがあります。食品添加物(厚生労働省): http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten/.

 たとえば、キャンデイーなどの菓子類や漬けものなどの一部には、甘味料サッカリンナトリウム着色料赤2を使用したものがあり、食品に甘味を与え、色合いを美しくしています。一方、食品を漂白し、白く、きれいにするために、漂白剤亜硫酸(ありゅうさん)ナトリウムが使用されています。

 また、加工された肉類(ハム、ソーセージなど)や市販の弁当・サンドウィッチに入っている肉類には、発色剤亜硝酸(あしょうさん)ナトリウムのほか、酸化防止剤ビタミンCや柑橘(かんきつ)類の防かび剤(防ばい剤とも)のOPP(オルトフェニルフェノール)、カビや細菌などの発育を抑制し、食品を長期間保存するために保存料安息香酸(あんそくこうさん)ナトリウムが加えられているものが多い。

○ 食品添加物

 食品添加物(しょくひんてんかぶつ)は、次のつに分類されています。2007年(平成19年)12月現在、指定対象食品添加物として、①指定添加物(厚生労働大臣が安全性と有効性を確認して指定、クエン酸、キシリトール(天然代用甘味料、カバノキから発見)、ソルビン酸など)が370品目、②既存添加物(天然添加物として長年の使用実績が認められたもの、にがり、ステビア、クチナシ色素、カラメルなど)が419品目、指定対象外添加物として、③天然香料(動植物からとった香料、レモン、ニンニク、ハチミツ、バニラ香料、カニ香料など)、④一般飲食物添加物(通常、食品として食べられているが、着色など目的で添加、いちごジュース、イカ墨、寒天、抹茶、ココア)など、総計1500品目が使われています。 日本食品添加物協会(ホームページ): http://www.jafa.gr.jp/.、。

 その主な働きには、①製造加工に必要、乳化剤(食品の乳化、起泡)、膨張剤(ベーキングパウダー、ふくらし粉)など、凝固剤(豆腐用凝固剤とも、豆乳を凝固)、増粘剤、糊料(こりょう、ゲル化剤のペクチン)など、②味をよくする、調味料(甘味料、苦味料など)、酸味料など、③魅力を増し、食用を増進(着色料、発色剤、漂白剤、香料、軟化剤など)、④栄養成分を強化する(ミネラル類、ビタミン類など)、⑤腐敗や変質、酸化を防ぐ(保存料、酸化防止剤、殺菌剤、酵素)などがあります。

○ 食品衛生法

日生協のロースハムの原材料表示

日生協のロースハム  

コープのロースハム(原材料表示、日生協、神奈川、google画像) コープのロースハム(原材料表示、生協のある暮らし、神奈川): http://blog.livedoor.jp/kcoop/archives/51076305.html.

(解説) 食品衛生法(しょくひんえいせいほう)は、飲食によって生ずる危害を防止するための法律です。食品添加物、表示検査などの原則を定めたもので、1947年(昭和22年)に制定されました。 食品衛生法(略称、食衛法、厚生労働省・消費者庁) : http://www.houko.com/00/01/S22/233.HTM.

 食品衛生調査会(厚生労働省)は、食品衛生法に基づき、食中毒や食品添加物など食品衛生に関する重要事項を調査・審議するために設置された機関で、厳重調査の上、使用基準、保存基準が規定されています。食品衛生調査会(用語解説、コトバンク):  http://kotobank.jp/word/%E9%A3%9F%E5%93%81%E8%A1%9B%E7%94%9F%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E4%BC%9A. 

○ 安全性の確保

 食品添加物は、法律により添加物の成分や使用量について、厳しく規制されています。ラットやマウスなどの動物を用いた毒性試験のデータをもとに、「無毒性量、多くの動物による毒性試験の結果、毎日摂取してもまったく影響が出なかった量」を見つけ、より安全をみて、「無毒性量」に100分の1をかけた一日摂取許容量(ADI)、人がある物質を一生にわたって毎日摂取し続けても、健康に悪影響の出ない量」を超えないように低く設定されています。 

 そして、リスク管理(食べても安全なようにルールを決めて監視する)は、消費者庁、厚生労働省、農林水産省など、一方、リスク評価(食べても安全かどうか科学的に調べて決める)は、内閣府、食品安全委員会などが担当し、安全性を確保しています。

 が、日本では、食品の加工、保存、着色、酸化防止などのため、約1500品目食品添加物が使用され、不明なところもあり、その不安として、①人体への害(発ガン性、万病のもとである活性酸素の発生、カルシウム不足による骨の形成異常や、鉄分の吸収を阻害して貧血を引き起こす恐れのあるリン酸塩のような添加物など)、

 ②人格形成への害(保存料や調味料により加工食品の食味が、おしなべて同じようになり、同一の味覚細胞だけを発達させ、その部位だけが刺激を受けることになります。これは、現代病といわれる欲求不満のキレやすい人間や他人の立場を考えない視野の狭い性格などの原因を生むという)などが考えられています。

 家庭でできる食の不安を取る方法として、①食材の選び方(食品の表示、旬や産地、避けたい添加物など、安全性を見分けるノウハウを知っていること)、②食材の下ごしらえ(水で洗う、有害物質のたまりやすいところを除く、ゆでこぼす、アクを取るなど、昔から伝わる知恵をマスターすること)、③食べ方の工夫(食材の選び方や食べ合わせを工夫することで、体内の活性酸素の害を減らすこと)④免疫力を高める(栄養バランスを考えた食事をすること、良質タンパク質と各種の補酵素ミネラルの食べ合わせをすること、非栄養成分のファイトケミカル(フラボノイド、ポリフェノールなど)を多く含む野菜、きのこ類、海藻、ヌルヌル野菜、発酵食品などを食べること)など、昔ながらの調理法、料理の中にも、食を安全、安心する知恵があり、この知恵こそは、永遠不変の食安全の原理とのことです。

 私は、いつの頃からか、数の子(カズノコ)は、過酸化水素で漂白した後、黄色に着色していること、うどん(讃岐?)の漂白にも過酸化水素を使っていること、ハムや肉の赤色を保つために亜硝酸ナトリウム(発色剤)を添加してあること、ナスの漬け物の青紫の着色に古クギの鉄を使っていること(ナスニンとの反応!)など、どこかで耳にしたのが今も強く記憶に残っています。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典(初版)、平凡社(1973); 新村出編: 広辞苑(第4版)、岩波書店(1991); 太田次郎、山崎和夫編: 高等学校新編 理科総合A(改訂版)、物質とエネルギーの探求、p.126、食品添加物、啓林館(2005): 石川県県民文化局県民生活課パンフレット: 食の安全・安心情報、食品添加物、「いしかわの食の安全・安心情報」はこちらから、石川県(2010)より; 増尾清: 家庭でできる「食品添加物・農薬」を落とす方法、PHP文庫(2010).

2010年11月26日 (金)

コーヒー(珈琲)にまつわる歴史伝承、コーヒーの原産地はエチオピア、日本へは江戸中頃に伝わる、おいしくて健康によいコーヒー、とは(2010.11.26)

   コーヒー(珈琲)は、多くの人々に飲まれている嗜好(しこう)飲料です。コーヒーの木(コーヒーノキ、アカネ科、常緑樹)の実の種が、コーヒーの原料である生豆(なままめ)です。これを焙煎(ばいせん)後、粉末とし、適温の湯で抽出すると、おいしいコーヒーとなります。しかし、いつ頃から飲用されるようになったのか、はっきりしないという。

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コーヒーの木(コーヒーノキ、アカネ科の常緑小高木、中部アフリカのエチオピア原産、果実は長楕円形で、実の中に2個の種子があります、google画像、植物図鑑、三省堂)  コーヒーの木(アカネ科、植物図鑑、三省堂): http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%9C%A8

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コーヒーの生産地(世界のコーヒーの主産地は熱帯地域で、コーヒーベルトと呼ばれています、google画像)

(解説) コーヒーの原産地はアフリカのエチオピアで、17世紀初頭、海を制覇(せいは)したオランダ船によってヨーロッパ各地に広められました。その後、18世紀から19世紀にかけ、コーヒーの木がアメリカ大陸に移植されました。そして、中南米、アフリカ、アジアなどの熱帯地域(コーヒーベルト)がコーヒーの主な生産地となりました。日本は、気候風土の点から栽培がむずかしく、もっぱら輸入に頼っています。

○ コーヒーの歴史

 コーヒーの木(コーヒーノキ、樹木)の原産地は、アフリカのエチオピアのアビシニア高原あたりに自生していたアラビカ種という。そこでは、ガラ族の遊牧戦士たちのエネルギー源として、種(種子)でなく実(果実)をすりつぶし、油を加えて食べていたようです。その後、実を発酵させて酒として飲み、さらに乾燥した実を煮出して薬用(煎じ薬)としました。現在も、イエメン人は、コーヒーの種を飲用に使わず、実から種を取り出した外皮と、果肉を乾燥させたキシルを煮出して飲んでいます。

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コーヒーの豆(コーヒーの種子、 焙煎豆(ばいせんまめ)、 生豆(なままめ)、コーヒーの実(コーヒーチェリー)から皮や果肉を取り除くと、緑色の種子(豆)が出てきます。 この種子(豆)を、水洗いし、天日干しで乾燥させ、薄皮などを取ると、コーヒーの生豆が出来上がります、完熟したチェリーはかすかに甘いが、果肉が少ない、自家焙煎コーヒーガイド、google画像)

(解説) コーヒーの乾燥させた種(生豆、なままめ、グリーンビーンズ)を、煎(い)った焙煎豆(ばいせんまめ、ローストビーンズ)とし、煮出して飲み始めたのは、1300年代(ヨーロッパではルネサンス、日本では室町時代)の頃からと言われています。また、焙煎豆を乳鉢(にゅうばち)に入れ、砕いて粉末とし、湯の中に入れ飲用としたのは、さらにその後となります。 が、いつの頃からそのようになったか、はっきりしないという。

 世界ではじめてのコーヒーハウスは、1554年、コンスタンテイノーブル(現イスタンブール)に開店しました。その後、これが世界中に拡大、世界中のいたるところにコーヒーショップができています。レストランの食事の後にはコーヒーが飲まれ、世界中のカフェではコーヒーが最も多く飲用されています。

 日本にコーヒーが伝えられたのは、1724年(享保9年)、江戸時代中期、第8代将軍、徳川吉宗(1684~1751)の時とされています。しかしそれより以前、長崎出島のキャピタンらを相手とする丸山の遊女たちは、すでにコーヒーを飲み、ミルをオランダ茶臼(ちゃうす)、カップを手附皿附大猪口(てつきさらつきおちょこ)と呼んでいました。

 オランダでの呼び名koffie(コーフイ)はそのまま日本の呼び名となりました。また、エチオピアkaffa(カーファ)州の呼び名は、フランスで語源としてcafe(カフェ)となり、やがて店そのものを表す名として、多くは画家のアトリエが使われました。一方、街の呼び売りコーヒーの屋台店は、cabaret(キャバレー)と呼ばれました。ヨーロッパにおいては、さまざまな文化の担い手として、カフェやコーヒーの果たした役割は大きく、産業革命もこれなくしては成立しなかったという。

 日本のコーヒー店の起りは、1888年(明治21年)、東京日本橋の「洗愁亭」、上野に開かれた「可否茶館」という。ちなみに、コーヒー豆の炒(い)り方は、ヨーロッパでは深く、アメリカでは浅いのですが、日本人の好みは、どちらかといえば、ヨーロッパに近いようです。 しかし、日本では、カフェは大正から昭和にかけて、音楽余興つきの風俗営業となって、警視庁から不良少年養成所と呼ばれ、キャバレーも日本的な解釈により、本来の意味とは違ったものになってしまいました。

○ コーヒーの生産、おいしいコーヒー、コーヒーと健康

 コーヒーの木(コーヒーノキ)の移植は、まず種をまき、苗木を育て、それを畑に植え替えることですが、移植した樹木は3~5年ほどで実をつけ、はじめてコーヒーの収穫ができるようになります。世界のコーヒーの品種は、アラビカ種とカネフォーラ種に大別され、アラピカ種は、栽培種の中で全体の約70%の生産量を占めています。また、アラピカ種は、交配や突然変異により、さまざまな品種が生まれました。

 コーヒーの実は、緑色から徐々に赤色に変化して完熟し、見た目がサクランボに似ていることからチェリーとも呼ばれています。これを収穫、精製し、種子(生豆)だけにした状態で出荷されます。

 アラビア(イスラム教の国)では、14世紀初め、コーヒーの種子を焙煎(ばいせん)する知恵により、コーヒーを独特の色とアロマ(芳香成分)を持つものに変えました。すなわち、焙煎によりコーヒー豆の水分が取り除かれ、豆の成分は化学変化を起こし、コーヒーの生命とされる芳香物質のカフェオールとなりました。コーヒー豆は、1~2%のカフェインを含み、カフェオールにより芳香を発します。

 コーヒーの焙煎した豆は、現在では、電動ミルで簡単に粉末になります。 が、摩擦熱や微粉のためにコーヒーの味が悪くなるので、手で挽(ひ)く方がよいという。 また、コーヒーは有機質なので、好ましい成分を抽出するには93~95℃の湯が適温で、おいしい飲むコーヒーとなります。さめるとタンパク質とタンニンが結びついて濁るので、熱いうちに次の湯を供するとよい。コーヒーの抽出には、ドリップ式が基本で、ペーパードリップ式、サイフォン式、エスプレッソ式などよく用いられています。水は、鉄分、銅、マンガンなど(コーヒーと反応し味が劣化する)含まない軟水がよく、水道水の場合は、カルキ(塩素)臭があるので、よく沸騰させたり、また、浄水器で軟化させて用いるのがよい。

 世界各地に産出する豆は、ブラジル、モカ、スマトラ(マンダリン)、ジャマイカ(ブルーマウンテン)などそれぞれ個性的で、くせ(酸味、苦味、甘味、香、風味など)があり、2~4種類を配合して、バランスのとれたまろやかな味をつくるのをブレンドという。一般に、そのベースとして、ブラジルやコロンビアがよく使われています。

 インスタントコーヒ-は、濃縮したコーヒー液を粉霧乾燥あるいは凍結乾燥によって粒状にしたもので、湯や水を加えるだけでよいものです。1901年(明治34年)、日本人が米国でソリュブルコーヒーとして発売したのが初めてと言われています。

 脂っこい西洋料理の後は、ブラックに限る(カフェノワール)という。コーヒーは、口の中を爽(さわ)やかにすっきりさせますが、飲み方にはいろいろなヴァリエーシヨンがあります。また、コーヒーを飲む時の脇役として、コーヒー用生クリーム、シュガー(琥珀色のコーヒーシュガーは、氷砂糖にカラメルをコーテイングしたもので、ロイヤルシュガーという)、さらにブランデー、ワイン、ラム、スパイス、ジュース、シナモンステイツク、アイスクリーム、ココア、チョコレート、ミルクなど、楽しい組み合わせがあり、それぞれ豪華な名前がつけられています。

 コーヒーと健康については、コーヒーの成分、カフェインには、眠気防止、疲労回復、クロロゲン酸にはガンの予防作用があり、また、コーヒーは善玉コレステロール(高比重リポタンパクコレステロール)を高め動脈硬化の予防になるという。 コーヒーと健康(全日本コーヒー協会): http://ajca.or.jp/health/index.html

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典、p.104、インスタントコーヒー、p.498、コーヒー、平凡社(1973); 樋口清之: 生活歳時記、p.661、p.838~841、コーヒー、日本へは吉宗の時代に伝わる、三宝出版(1994); 堀口俊英: 珈琲の教科書、新星出版社(2010).

(参考資料) コーヒの豆(google画像):http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4GGIH_jaJP278JP279&q=%E3%82%B3%EF%BC%BE%E3%83%92%E3%83%BC%E8%B1%86&um=1&ie=UTF-8&source=univ&ei=rxzvTOWhKdOOcZHMvIYK&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=7&ved=0CHEQsAQwBg&biw=1004&bih=581

おいしいコーヒーの入れ方(全日本コーヒー協会): http://ajca.or.jp/recipe/point.html

(追加説明) ○ コーヒ生豆の主要成分は、カフェイン、クロロゲン酸などのポリフェノール類、糖類、アミノ酸などですが、焙煎(ばいせん)の熱で分解や成分相互間の反応が起こり、香りや色、味の成分が生じます。非常に複雑な反応のため、焙煎で生まれる成分の多くは、未だ不明な点が多い。 

 おいしいコーヒーをつくるための条件は、よい生豆、焙煎そして配合(ブレンド)で、コーヒーの香りは、以前は800種と言われていたものが、今では1000種を超えているという。(OVERVIEW  おいしいコーヒーを飲むために、化学と工業、Vol.66-9, p.701-706(2013)より)

2010年7月14日 (水)

金沢の水飴(俵屋)にまつわる歴史伝承、水飴のじろあめ、粟あめ、おこしあめ、とは(2010.7.14)

  水飴(みずあめ)は、奈良時代、米を主な原料として、米や麦のもやし(米芽、麦芽)を加えて発酵(はっこう)させ作っていました。これは、固(かた)まる前の粘液状(ねんえきじょう)の飴のことで、淡黄色透明で、あまり粘りけの強くないのが良品であり、一方、品質の低いものは黒褐色を示すものでした。

あめの俵屋店舗外観

あめの俵屋(たわらや、1830年(天保元年)創業、小橋町、金沢、google画像)

(解説) 金沢の飴(あめ)の老舗(しにせ)、俵屋(たわらや、小橋町、金沢)は、江戸時代、加賀藩第13代前田斉泰(まえだなりやす、1811~1884)の頃、180年ほど前の1830年(天保元年)創業で、米屋であった俵屋太郎平衛(初代)が、昔、母乳がでないために餓死(がし)させた子を抱き、半狂乱になっている母親の姿を見て、母乳のかわりになる物がないかと考えた末、水あめ状の柔らかい水飴の「じろあめ」を作った、と伝えられています。現在でも、石川産の良質のお米と大麦を使い、創業時と同じ製法で作られています。(石川の米、コシヒカリほか、石川県ホームページ): http://www.pref.ishikawa.lg.jp/nousan/kome_jyoho/kome_pr/komepr_rice.html.)

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じろあめうるち米水飴、俵屋、小橋町、金沢、google画像)

(解説) 水飴製法は、まず最初に、約一週間かけて発芽させた大麦(麦芽)を天日で乾燥し、大麦の芽と根を取り除いた実の部分をすりつぶして、大麦の実に含まれる糖化酵素(アミラーゼ)を作用しやすくします。次に、蒸し米にその1/5の重さのすりつぶした大麦の実を混ぜ、65℃の温度で6時間かき混ぜると、米のデンプンは糖化酵素(アミラーゼ)の働きによって、麦芽糖(ばくがとう)に変わり、甘くなります。この生成物から固形物をこし分けた糖液(とうえき)を煮つめると、トロッとして粘りのある液状の水飴ができ上がります。これを10日ほどねかして出荷します。

 水飴成分は、デンプンが麦芽酵素(アミラーゼ)により分解された、甘味のある麦芽糖ブドウ糖、甘味がない粘りのあるデキストリンなどです。

 俵屋の代表的な飴は、うるち米を使った粘度(ねんど)が高い茶色の水飴の「じろあめ」、もち米を使った粘度が低く扱いやすい明るい黄色の「粟あめ(あわあめ)」、固形状の堅(かた)い「おこしあめ」です。

 じろあめは、昔から赤ちゃんの哺育用(ほいくよう)、妊産婦、病人等の体力回復、また最近は健康増進の純粋な自然食として愛用されています。粟あめの使用法は、じろあめと同じです。また、おこしあめは、特に小魚、川魚の甘露煮や、てり焼きの「たれ」、野菜(大根、レンコン、なす、タケノコ、いもなど)の煮付けなど、料理の味付けに利用されています。

 また、夏期には、じろあめをお好みの甘さにお湯でとかし、飲む前に生姜(しょうが)しぼり汁を一、二滴落として冷蔵庫に入れると、冷やしあめとして、美味しく、いただけます。

 1964年(昭和39年)の夏に、京都の銀閣寺電停近くの歩道沿いのお店で、生姜の入った冷やしあめをはじめて飲んだ時、何とも言えないほど美味しかったことを覚えています。その頃は、そこの近く、下別当町(村井良治様方、北白川、左京区、京都)で下宿していました。(京都、銀閣寺キャンデー冷やしあめ(ひやしあめ):http://monthly.kyo2.jp/e1346.html.)

 一般に、は、米、トウモロコシ、アワなどの穀類を蒸した中に、糖化酵素(とうかこうそ、アミラーゼ)を含む麦芽(ばくが)を加え、またジャガイモやサツマイモには、(塩酸や硫酸など)を加え、デンプンを含む原料を分解糖化した甘味(かんみ)食品です。

 は砂糖と異なる風味があり、飴菓子としてのほか、ゴリ(鮴)、クルミ(胡桃)などの甘露煮、飴煮、佃煮など 料理の甘味料として、古くから広く使われています。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典。平凡社(1973); 石川化学教育研究会編: 科学風土記、加賀・能登のサイエンス、p.60~62.中村八平、俵屋の飴、裳華房(1997).

(参考資料)俵屋のあめ(ホームページ、小橋町、金沢): http://www.ame-tawaraya.co.jp/

2010年5月19日 (水)

日本茶にまつわる歴史伝承、夏も近づく八十八夜、緑茶(玉露、煎茶、番茶)、お茶の効能、お茶の歴史、とは(2010.5.19)

  新茶の季節は5月です。茶の若葉は、4月下旬から5月にかけて摘み取ったのが一番茶、いわゆる八十八夜の新茶です。走り茶ともいい、香気があり、新鮮な風味が珍重され、八十八夜を過ぎて初夏の頃、市場に売り出されます。新茶が出まわると、前年の茶は古茶となります。6月下旬から7月のものは二番茶として全体の4割を占めます。夏から秋にかけては三番、四番茶となります。

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八十八夜、新茶摘み(お~いお茶 有明、鹿児島、伊藤園、google画像)

(解説) 日本的な緑茶、玉露(ぎょくろ、一番茶)、煎茶(せんちゃ、二番茶)、番茶(ばんちゃ、三、四番茶)の製法は、若葉を摘み取り、蒸して葉の中に含まれている酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)の働き(酸化反応)を止め、緑色の色素(クロロフィル)を美しく残させ、ヨリをかけて乾燥させ仕上げます。 

 摘み取る1~2週間前、茶園をヨシズやワラで覆い、日光を遮(さえぎ)り、茶の葉を軟らかく美しく仕上げたのが玉露で、一方、日光に当てたまま摘み取ったのが煎茶、番茶です。

 煎茶は、玉露より旨味(うまみ)のアミノ酸のテアニン(グルタミン酸のエチルアミド)、カフェインが少なく、渋味(しぶみ)のタンニン(ポリフェノールの総称、特にカテキン類)とビタミンCが多い。日光が葉に当たるにつれ、旨味のテアニンは渋味のタンニンに変っていきます。

 玉露と同じように、茶園に覆いをかけて育てた若葉(一番茶)を摘み取り、ヨリをかけず葉のまま乾燥したのが碾茶(てんちゃ)で、これから粉末状の抹茶(まっちゃ)が作られます。抹茶には、旨味のテアニン、ビタミンC、ビタミンA、鉄分、カルシウムなど多く含まれています。

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玉露(ぎょくろ、八十八夜、一番茶、宇治、京都 、google画像) 玉露(源ちゃんブログ):http://n-h-k.jp/genchan/log/eid1649.html

(解説) お茶の美味しい入れ方としては、煎茶は、緑茶の旨味成分(テアニン)が80℃前後でとけてくるので、沸騰した湯をさまし、糸のように細く注いで2~3分おきます。玉露はその成分が濃いので、さらに低く60~70℃位にします。番茶は香りで飲むので100℃の沸騰した湯を使います。沸騰した湯を冷たくし、茶の葉を加えて一晩冷蔵庫で寝かせると、まろやかな冷茶ができます。温めた茶碗に平均に回し入れて急須(きゅうす)に湯を残さないようにしないと、50℃以下で渋いタンニンがしみ出して黄色くなります。 また、番茶(三、四番茶)は、硬くて苦味が強くなるので、焙(ほう)じて香りを出して飲みます。

 昔、宵越しのお茶はお腹をこわす、と言われたのは、タンニンが嫌われたものでしたが、最近これが過酸化脂質ができるのを防ぐことが分かり、注目されてきました。つまり、緑茶は、しみ、腹痛、動脈硬化、糖尿病、肝臓病、さらにはガンを作る元凶を予防するので、日本人にとって大事な飲み物となりました。適度のカフェインは、軽い興奮を誘って、頭が冴え、疲れが取れ、爽やかな気分になれます。また、眠気覚まし、利尿の効果もあるようです。

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八十八夜、新茶摘み(宇治新茶、宇治、京都、京都新聞、google画像)

 私が小学生の頃、茶摘み歌、夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みぢやないか あかねだすきに菅(すげ)の笠 、を歌ったことを思い出します。八十八夜は立春(節分の翌日で、2月4日頃)から数えて88日目、現行暦では5月2日か3日頃です。この頃は、昔から、農作業の重要な節目と考えられ、茶摘み、苗代(なわしろ)のモミまきなどの目安とされてきました。

(解説) 日本の茶摘作業を歌った、茶摘の歌は、1912年(明治45)年に、尋常小学校唱歌 第3学年用、として発表された文部省唱歌です。田原村(宇治、京都)の茶摘歌をもとに作られたとされ、歌詞の2番にある日本はもと田原であったと言う。

1. 夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みぢやないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠  2. 日和(ひより)つづきの今日このごろを 心のどかに摘みつつ歌ふ 摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ 摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ

 日本茶には、静岡茶(さやわかな味、静岡)、宇治茶(香り高く気品のある味、京都)、狭山茶(甘味あり濃厚、埼玉)、八女茶(甘味のある初々しい味、福岡)、鹿児島茶(コクがあり濃厚、強い香り、鹿児島)など、特徴ある味のお茶が知られています。また、石川県には、茶の茎を焙(ほう)じた香ばしい香りの加賀棒茶があり、加賀には昔から棒茶を飲む習慣がありました。(茶の主な産地http://www.geocities.jp/mamehiko6636/nihonchanosanchi.html.)

阿波番茶(若葉の乳酸発酵、後発酵茶、上勝、徳島、google画像)

 特色のある」お茶として、私の郷里(徳島)の阿波番茶(あわばんちゃ)が有名です。阿波番茶は、古代茶、茶の化石の別称があり、相生町(那賀郡)や隣の上勝町(勝浦郡)に数百年来伝わる農家自家用の番茶で、大陸伝来(タイ、ミャンマー北部、旧ビルマの農村)の発酵茶だと言う。(上勝阿波番茶(徳島): http://www1.quolia.ne.jp/~awabancha/.)

(解説) 阿波の番茶と呼ぶが、新芽は摘まず、若葉が緑濃く分厚くなる夏を待って、年に一回だけ摘む一番茶で、遅い時期に摘むので、番茶と言ったようです。徳島県のほかは高松市(香川)や淡路島などで飲まれている地方茶で、独特の香りで、ほんのり酸っぱく、夏は冷やしてさっぱりした味わいで人気があります。

 製法から言えば、紅茶やウーロン茶と同じ発酵茶ですが、加熱処理する前に茶に含まれている酸化酵素によって発酵させる紅茶に対し、阿波番茶は、加熱処理した後、有用な微生物、バクテリア(乳酸菌など)で発酵させることから後発酵茶と言われています。

 私の生家(引野、上板、徳島)では、自宅の近く、畑の畦(あぜ)の周りには、茶(1m以下)が植えてありました。父が若葉を摘み取り、四角の木枠に和紙を敷き、若葉を入れて温め、手もみをして乾燥し、自家製のお茶を作っていたのを覚えています。また、お茶屋さん(はせやさん、板野)が来た時、緑茶を購入し、特に玉露を飲む時には、湯冷ましをして、小さな湯呑みにお茶を出し、お客さんと談笑していた姿が目に浮かびます。

 1964年(昭和39年)4月、京都の露口さん(油小路、中京区)より、父と一緒に祇園の都をどりに招待され、太夫お点前の抹茶と和菓子をいただいたことがあります。和菓子を食べてから抹茶をいただきました。これは、ご飯を食べてからお茶を飲むのと同じとのことでした。露口さんは母親の女学校の同級生で、露口和裁学院を開いておられ、教え子の小川さんを通じて、銀閣寺近くの下宿(村井良治様、下別当町、北白川、左京区)をお世話いただき、京都大学(大学院)に歩いて通いました。

(参考文献) 下中邦彦編: 小百科事典、平凡社(1973); 樋口清之(監修): 生活歳時記、三宝出版(1994); 阿波番茶(新聞記事): 朝日新聞、朝刊、6月19日(1990)、北陸中日新聞、朝刊、7月13日(2008); 石川化学教育研究会編: 科学風土記、加賀・能登のサイエンス、p.87、李浩喜、加賀棒茶、裳華房(1997).

(参考資料) お茶百科(お茶の産地): http://ocha.tv/producers/; お茶の産地(図録): http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0465.html; お茶の産地と特色: http://www.ujien.co.jp/tl/santi.html..

(追加説明) ○ 茶は、ツバキ科の常緑低木で、雲南(中国)とその周辺の温、熱帯地方が原産だと言われています。インドの野生種は高さ8~15mに達するが、日本や中国では1m前後の低木となります。木質は硬く樹皮はなめらかです。葉は濃緑色、長楕円形で厚く、表面は平たく光沢があります。10月頃、葉腋(ようえき)に白花を開き、観賞用の紅花種など多くの変種があります。果実は扁円形(へんえんけい)で、開花の翌秋に成熟し、通常3個の種子があります。一般に温暖多雨の気候を好み、品種はインド種と中国種に大別されます。栽培は、種子あるいはさし木、取り木、根ざしによります。

○ 中国茶種類は3000種と多く、大きく分けると、不発酵茶(緑茶、日本のものと異なり、香りが高くビタミンCが豊富)、発酵茶(完全に発酵した紅茶)、半発酵茶(途中で発酵を止めたもので、烏龍(ウーロン)茶)などがあります。葉の中の酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)は、渋味成分のタンニン、カテキン類を酸化し、紅茶やウーロン茶の色や味の成分を作り出します。

○ 茶の歴史は古く、漢代(紀元前202~220年)、中国ではすでに飲用されていました。日本には、奈良時代(710~793年)、中国より伝来し、煉瓦(れんが)のように固めた磚茶(だんちゃ、チュワンチャとも)を削り、煮立てて飲んでいました。

 1191年(建久2年)、栄西禅師が、茶経陸羽著、中国)を引用して喫茶養生記を書き、鎌倉幕府(3代)将軍、源実朝、1192年(建久3年)~1219年(建保7年)に献上しました。そして、実朝の2日酔いを抹茶でいやし、その効用を説き、禅寺でも愛用される飲物となりました。

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栄西(ウィキペディア): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%84%E8%A5%BF

 鎌倉時代(1192~1338年)になり、明庵栄西(みょうあんえいさい、臨済宗開祖)、1141年(永治元年)~1215年(建保3年)が禅宗と共に抹茶(まっちゃ)を宋(中国)から持ち帰りました。当時の宋では、抹茶を飲むことが禅宗の儀式の一つになっていました。そして、修行を妨げる眠気をさますのに、抹茶は重要な役割を果たしました。 

 帰国した栄西禅師は、背振山(せぶりやま、佐賀)に茶の種をまきました。地名の岩上(いわがみ)に因んで、岩上茶と呼ばれ、のちにこの種が明恵上人(みょうえしょうにん、華厳宗)、1173年(承安3年)~1232年(貞永元年)に贈られました。明恵上人は、京都の仁和寺ほか、奈良、三重、静岡などにも茶を移植し、全国的に茶の栽培が盛んになりました。

 室町時代(1339~1573年)、室町幕府(3代)将軍、足利義満、1358年(正平13年、延文3年)~1408年(応永15年)も茶の湯に熱心で、宇治の茶は、この足利義満のお声がかりで名声を高めました。また、村田珠光(むらたしゅこう、侘茶(わびちゃ)の祖)、1423年(応永30年)~1502年(文亀2年)は、室町幕府(3代)将軍、足利義政、1436年(永享8年)~1490年(延徳2年)の保護のもとに茶道を創設しました。そして、茶室、唐紙、畳、玄関、床の間と現在の日本建築様式を完成させました。その後、武野紹鷗(たけのじょうおう)、1502年(文亀2年)~1555年(弘治元年)は、村田珠光の侘茶(わびちゃ)の流れを受け継承し、今日の茶の湯の基本的なスタイルを確立しました。

 安土、桃山時代(1574~1802年)、千利休(せんのりきゅう)、1522年(大永2年)~1591年(天正19年)は、武野紹鷗に学んだ詫茶(わびちゃ)をさらに発展させ、楽茶碗や竹花人など利休好みといわれる数々の茶道具の名品を創作、茶室様式を完成するなど、茶の湯を大成しました。

 茶道の流派については、千利休以前からの流派もいくつかあり、千利休と同時期の創始による流派、千利休の息子や孫の流れを汲む流派など、様々なものがあります。(茶道の道しるべ、茶道の流派http://www.sadounomichi.com/start/ryuha.html.)また、一期一会(いちごいちえ)という言葉は、茶道から出た心構えと言われています。

 武士の間で喫茶の風習が広まると、やがて町人や農民にまで及んでいきました。農民の茶会は、雲脚茶会と呼ばれ、寄会いの席でも茶をたてて飲んだり、御神酒(おみき)に混ぜて、飲みまわしました。

 江戸時代(1603~1868年)、日常生活の規範は茶を中心に組み立てられ、規則から外れた生活は、茶のない生活と同じと見なされて、無茶(ムチャ)、滅茶苦茶(メチャクチャ)ばどという言葉も生まれました。その後、余りの堅苦しさから、からかいの言葉に転じ、茶んとせよ、茶化す、チャチ、チャンチャラオカシイなどと悪い意味に使われるようになりました。

○ 京都の宇治の茶畑では、近くを流れる宇治川から朝霧が上がってきて、天然の覆いとなり、日光を遮り、よい新茶が取れるということを聞いたことがあります。

 ハーブ茶 古代、エジプト時代から人々は病をいやすため、あるいは悪霊を祓(はら)うために、香りのある草や実、花や茎を乾燥させて用いていました。穏やかに徐々にききめを現す漢方茶のように、その薬草(ハーブ)お茶、ハーブティーとして愛飲されました。やがて、それはギリシャ、ローマに伝わり、キリスト教修道僧により、広くヨーロッパにおけるお茶として定着していきました。一般に、日本の麦茶のように用いています。

 主なハーブ茶には、菩提樹(ぼだいじゅ)の葉、野いばらの実、ハイビスカス、ベルベナ、マルベ、オレンジ、矢車菊、カミツレ、タイムなどが知られています。(生活歳時記より)

 

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